平成23年の国の農業農村整備事業予算要求の概要によると、農業農村整備事業の概算要求額は、前年に比べ微増と言う事で安心していたのですが、よく聞いて見れば大変な事になりそうです。
と言うのも、前年に比べ微増している中身には、個別所得補償制度の実施の為の予算が組まれており、国庫補助金を廃止するとなっています。これは、本県にとっても影響が考えられ、国庫補助金廃止に伴もない平成23年見込み額は前年の3分の一に縮小されるとしています。このままでいくと継続中の事業の延滞、休止、新規地区の見送りはほぼ確定的でもあります。
その中で富士市の東部地域で関係する事業は、2つあり、
1つは、水害対策の為に前倒しで進めていく事を要望し続けている、堪水防除事業、(配水機場2か所・排水調整池2か所)
もう1つは、富士岡地先から中里保育園付近までの愛鷹農道整備(1,340m)
どちらの事業においても、農業基盤整備として、農業に関わる地域の方においては早急に進めて頂きたい事業であります。
(堪水防除事業概要)(当初の工事工程表)(現在の工事状況)
特に水害対策として期待される堪水防除事業に関しては、既に18900トンの調整池の工事が始まっており、山を切り開いての則面の整備が終わっています。現在は、整備された急斜面からは水の出が早くなる事が考えられ、2期工事として本体の調整池工事に一刻も早く着手してもらいたい状況です。しかしながら、事業予算が削られれば当然事業は遅れていく事ですが、他の事業と比べ、水害対策の意味合いが強い為に、財産や生命に関わる事なので、一律に事業費カットは納得のいく物でもありません。まして、3年前に、堪水防除事業の調整池が機能不全で水が出るのが早かった経緯もあり、新たな調整池は前倒ししても事業を進めて貰いたいのが地域要望でもあります。
実際、愛鷹山麓の切りたった山間の状況や、第2東名が出来た事により、より水の出が早い状況は水害被害の危険性は高く、工事延期で完成が遅れていけば、もし被害が出た場合は必ず、地域からは、この調整池の遅れは原因とされ、人災と言われる恐れが有ります。この事については、私は、昨年の6月議会でも一般質問しています。
いずれにしても、何が大切かは地域の声を反映した中で、事業費は決めて頂きたいと強く思っています。政権が変わり、マニュフェストに載っている事業費捻出のために、必要な事業までカットを考えている状況は、何としても変えて頂きたい事として声をあげるつもりです。