親父の時計「M・SAITO」

CIMG0245実父が亡くなり様々な事を想い出します。
生きていた時には色々なものを貰いました。
その中でも今でも使用しているものがあります。親父が50歳位だと思いますが、私が成人した時に、「時間をうまく使って、時間を守るように」と言った感じで、多分酔っぱらっていたと思いますが、「社会人になってからずっと大事に使っている時計だ」と腕につけていたオメガの時計をはずして私にくれました。どうせなら、新品のものを買ってくれればいいのに思いながらも、学生の私にとってはオメガの時計は嬉しかった事を覚えています。

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ただその時計には、実父の名前は「さいとうまさる」ですので「M・SAITO」と裏に刻印されている時計でもありました。
当時、学生でしたのでバンドを調整しに東京の時計屋さんにもっていくと、裏に名前が刻印されているのをみて、「遺品ですか?」と聞かれたことを覚えています。私が貰った時計は、既にもう古く恐らく、今から60年以上前の時計であります。自動巻きですので今でもその時計は使っていますが、あらためて、親父が亡くなり、その時計をし始めました。今になって本当の遺品になってしまいましたが、当時はお古で嫌だなと思ったものが最近では逆にアンティークでカッコよくも感じるようになりました。成人した時に言われた親父の想いである、「時間を守るように、時間をうまく使うよう」にと言われた事を改めて思い出します。
時計を付けながら、見えっ張りで、おしゃれで、気前が良かった親父を想い出しました。