今後の岳南電車の公的支援の方向性とは・・

岳南電車の今後の公的支援の方向性を示す事についての全員協議会が開催されました。岳南電車の公的支援については岳南鉄道が平成23年3月に貨物輸送の終了とともに経営難が表面化してから今までも公共交通としての存廃問題を含めた支援検討がされてきました。平成24年度からは6500万円の補助金を出しながら3年間かけて存続に係る公的支援の枠組みについて検討した結果、新たに社会便益と言う考え方を示されたうえで富士市における社会基盤として事業者の自助努力と行政の適切な関与によって市民、事業者、行政が一体となって支えていく事を基本に平成27年度以降も補助金を6200万円の上限に縮小して、公的支援を3年間行う事を議会承認を経て進めてきました。その27年度以降の2年間の検証結果を踏まえ、方向性としての市の考え方が、全員協議会において示されました。検証結果としては概ね良好であり、方向性としては平成30年以降も適切な支援を行うとの事です。沿線議員としては大変にありがたい事でもあります。ただ、一番気に成る支援金額や支援期間に関しては、予算に係る事でありますので今後精査した中で改めて全員協議会において示すとの事でした。私は、支援金額の見直しは当然あるべきものであると思っていますが、支援期間に関しては、議会でも求めてきた通り、鉄道事業に係る安全性を担保するためには今後、事業収益が多少上がったとしても、将来的な収支見込みを見れば鉄道事業の継続性、安定性を確保するために将来的にも公的支援無くしては維持できないと推測できると評価されていますので、安全性の担保と言う点から考えると、既に車両も40年以上経っている状況も考えるならば車両を含め設備投資は必要な事で、今までの3年と言う支援期間ではなく、設備投資がしづらい状況を考えたなら、長期ビジョンを掲げた上での長期的なフレームでの支援を打ち出すべきである事をあらためて求めました。また同時に、岳南電車がいくら頑張ったとしても親会社の富士急行さんから廃止せよと言われれば、今まで頑張ってきた鉄道事業が出来なくなってしまう状況を考えるならば、市長に富士急行さんの社長との岳南電車の存続について意見交換をするべきことをお願いしました。

岳南電車は富士市にとって沿線住民や企業の通勤通学者の足としてもですが、現在、富士市が進めるシティプロモーションにおいても観光資源としてもまた今回、地域電力事業を進める上でも富士市にとって必要な施設であると思っています。今後、地域電力事業を進める上での契約は10年となるならばそれをふまえての長期支援を打ち出したうえでの支援期間に変えて、あらためて富士急行の社長さんを交えての適切な支援を示す必要があると思っています。
今後、支援期間についての見解はどのようになるか注目したい事です。