阿波踊りが行われている徳島市に先週視察に行っていました。と言うのも選挙中にある会社の会長さんから、「荻田君、神山町って知っている?こんなまちづくりの仕方もあるって本をあげるから読んでみて」と渡された本が「神山進化論」。
近年、消滅可能性都市と言う言葉が知られています。
これは少子高齢化や人口減少が続いてこのまま歯止めがかからないと消滅してしまう自治体を言いますが、阿波踊りで有名な徳島市から車で1時間かかる山林に囲まれた山間にある21000人いた人口が、5100人まで減少した神山町も、全国で20番目に消滅する人口消滅可能性都市でもありました。神山までの産業として林業も衰退の一路をたどり、神山温泉こそあれ、これと言った産業もなく、高齢化率も50%近い、過疎化が進む町でありながら、超高速ICT環境をきっかけに、歴史や文化に共感したアーティストやクリエイティブな人材が多く集まり、サテライトオフィスの先進地となっています。また人材の逆指名をするなど必要な人材誘致もしてのまちのデザインがされており、多種多様な人が移住してきています。
現在、都市部との関係性を大切にしての持続可能なまちづくりが注目を浴びており、地方再生のヒントを得ようと全国から視察が相次いでいます。私も本を頂いた経緯もあり、選挙が終わったら一度視察に行きたいと言う想いがあり、選挙後の新たな会派で実現がしたことはありがたい事でもありました。
台風9号の影響で大雨が降る中で、神山がこれまでどのような取り組みをしてきたのか、なぜ全国あるいは世界から注目されるようになったのかを1時間半かけて中山竜二理事長からパワーポイントの資料に基づいての説明を聞いてきました。
詳細については報告書と渡された資料を見て貰えばと思いますが、
中山理事長の説明の中での言葉で印象的だったことを挙げますと
「生活を楽しみながら暮らす」
「高くを望まなければ幸せ」
「楽しむ中で稼ぐ」
「働き方を思い切ってジャンプ」
「緩やかな人のつながり」
「おばさんが元気なまちは多いが、神山はおじさんが元気」
「行政は後からついてくる」
現在、働き方改革が求められています。
(神山町が話題となった写真として川の中でパソコンでの仕事をする映像が流れた事があります)
人々の価値観も変わってきています。
今までとは違う企業や人の動きがあります。
時代の流れを考えたまちづくりは重要であると思います。
そのような中で、最後の行政は「後からついてくる」どうしてもまちづくりと言うと初めに行政に何かを求めたくなりますが、行政に頼ってのまちづくりは進まないという事を神山町でも実感しました。
また、緩やかなつながりと言う締め付けが無い環境が自らが行動するという魅力ある人を呼び寄せるつながりである等々、言葉の中から不思議な田舎町が成り立っているヒントがあると思いました。
できることなら天気の良い日にきて、まちの中も散策してのツアーに参加したかったです。
私が加入する団体であらためて行って見ようと思っています。
**ちなみに、視察するにはレクチャー代が1人3000円かかります。