日本一の防波堤の耐震性

防災訓練の際、浮島工業団地で防災の役員をなされている方から、
「議員さん、確認したい事があるのだけど・・」
「なんでしょうか??」
「南海トラフ地震の想定だと、富士市には津波高は6メートルになっていたけど、改めての確認だけど富士市の防波堤で防げるの??」

「日本一の防波堤と言われていますので、公表された津波高で堤防を超える事は無いと思います。ただ言われている事は、堤防が無い田子の浦港や富士川からの津波の遡上は考えられておりそれによる浸水予測は出されると思いますが・・」
「私が心配しているのは、17メートルの防波堤でも、最大級の地震が来た時に、揺れにより堤防が破損したり、倒壊により津波が入り込んでくることはないのかという事ですが。」
「多分、大丈夫だと思いますが・・」
「巨大地震に対する耐震はできているの?また、基礎はどうなっているの?構造を示す資料はあるの?議員さん確認してくれてありますか?」
「堤防の現地を視察した時に、耐震についても大丈夫と言われ、基礎や構造は示されたと思いますが、資料はあったかな・・。すいません。示す資料を確認して報告します」
「お願いします。いくら日本一の17メートルの防波堤でも、壊れたら6メートルでも結果的には大津波が押し寄せてくるという事に成りますから・・」
「確かにそうですね。耐震性についてもう一度確認してきます」
と言う事で、資料を確認してきました。
改めて富士市の防波堤を説明すると、富士市の五貫島から沼津市千本まで20キロメートルに渡り日本一の防波堤が設置されており、
特長としては、
・海側から陸側に向かい約30度の上り坂になっている傾斜型
・高さ13メートルから17メートル、17メートルの区間は約8割、富士市の部分は17メートル。
・内部を砂利で固め、その上を厚さ50センチものコンクリートで覆っている(全国共通基準)
耐震対策として
・昭和57年度より、全小段の耐震対策工事を富士、吉原、原及び沼津工区の一部で表法面について順次施行、昭和62年までに完了、
・平成元年度より、富士工区において堤防裏法面をアスファルト被覆からコンクリート張構造にするとともに鉄矢板基礎による耐震対策工事(堤防補強工事)を平成15年度まで実施。
・平成24年、必要な振動を与えてどれだけ影響が出るかを測定したところ、液状化等最悪の場合でも、最大でも1メートル程度の沈下にとどまり、堤防は破損しない、沈下しても16メートルの高さがあり、南海トラフの巨大地震でも耐えうる強さを持っており、補強は不要と言う結論が出ているがあらゆることを考えて津波の準備はしていくことは必要である。(沼津河川国道事務所)

とりあえず基礎補修もなされ、耐震性については大丈夫であると言う結論が出ています。(17メートル以上の津波が来たときには倒壊の恐れもありますが、公表された6メートルの津波高には耐えられます)
以上が堤防についての見解です。
でもやっぱり想定外という事はどんな時でも考えなければいけない事である事はご承知ください。
工業団地の役員さんよろしいでしょうか・・・