岳南法人会の役員合同会議で議題の後に、経営セミナーが開催されました。講師は大阪経済大学客員教授で経済評論家の岡田晃氏で演題は「日本経済の今後をズバリ」としていました。衆議院議員が解散されたばかりで、「政局も含め今後の経済はどうなるの?」と思いながらも興味深く聞いてきました。
講師の岡田氏は、今回の解散を受け、希望の党の動きには25年前の細川新党での小池都知事の事を想い出したとし、と言うのも、岡田氏は日経新聞を経て、ワールドビジネスサテライトのマーケットキャスターをやっており、当時、小池都知事が同じキャスターを務めていたが、番組で呼んだ縁で細川新党に、突然、キャスターを辞めて政治の世界へ飛び込んで行った事に驚かされた。その後、新党を経験しながらも様々な変遷をしながらも今の都知事となっているが、小池氏の政治的の感の鋭さを今回も見事に発揮していると称賛していました。ただ、経済評論家としては、25年前の細川新党では政治改革で終始し、経済対策が行われなかったことが大きな問題であったことを指摘しています。当時、1993年、94年はバブルが崩壊して経済的には坂道を転げ落ちていくような状況であり、その中での細川新党の効果的な経済政策が無かったことにより長期的な不況に繋がってしまった。この、何日間の動きを見ていると25年前と同じような危機感は感じているとしていました。
現在の日本経済の状況は、経済評論家の立場から見ても悪い状態ではなく、アベノミクスで日本経済の大転換が始まり、デフレ脱却をしての日本経済再生は、雇用、企業業績、株価を見てもバブル後最高水準を示しているので評価はできる事であります。また、構造的にも確実に良くなっている事は、長期政権であるからこそ成しえた事であるとしています。
今、民進党が解党し、希望の党がブームになる事は安倍さんにとっては脅威であり、自民党が過半数割れもあり得る話で、場合によっては政権交代も可能性としては無いわけでは無いとは思いますが、政治の駆け引きが激しくなると、経済政策が疎かになる不安があります。政治は目先ではなく、長期的にしてしっかりやっていく事が重要であります。小池新党がかつての25年前の二の舞を避けてくれることを願うばかりであるとしていました。
私は経済の安定は政治の安定に尽きると思います。良く景気の実感は無いとは言われますが、少なくとも雇用状況は改善し様々な経済指標は確実に変わっています。
今日発表された最新の有効求人倍率は1,52倍失業率2,8%と過去最高の良い数字を示しています。
あらためて25年前の新党ブームや今はもう無い民主党政権の時の同じ過ちを侵してはいけないと思います。
「1990年代の新党ブームで政治は混乱し、2009年の民主党ブームになって雇用が失われた」とする安倍首相の言葉通り、私もブームでは希望が生まれないと思います。