お盆中ではありますが、貧困問題について考える。

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先日、学校給食を考える会の設立30周年の記念シンポジウムとして「子供の貧困と学校給食の役割」をテーマに開催されました。子どもの貧困については議会でも取り上げてきた経緯もあり、参加したかったのですが、残念ながら、同じ時間に議員研修があり参加できませんでした。シンポジウムでの内容について気に成っていたところ、大きく新聞掲載されており、その内容として、シンポジウムの意見交換では、市長から子どもの貧困に関する市の実態や対策への取組についての説明が書かれていました。 日本における大きな問題の1つとして、社会保障の少なさから生じる子供の貧困があります。現在、高齢者の貧困率が大幅に減ってきた一方、子どもの貧困率が増えてきています。これは、日本では少子化より高齢化の方が先に問題になった為、年金や介護のような高齢者向けの社会保障は先進国レベルまで整えられ、ほぼすべての高齢者が公的年金制度を受給でき、高齢者のいる世帯が払う介護費用が軽くなった事で貧困率が下がったと考えられます。問題の子どもたちの貧困率は、高齢者の貧困率とバトンタッチするかのように特に2000年以降に就職した若い世代は男性でも低収入で不安定な非正規雇用も多く、子育てしづらい状況の中、貧困率は増加してきていました。
子供の貧困は生まれてきた子供に「機会の不平等」を生じさせるのですが、個人の問題にとどまらず、子供の貧困を放置すると社会にとっての経済損失が40兆円と試算されています。今、政府は急ピッチで子どもの貧困対策としての子育て支援に力を入れ始めています。ただ、子どもの貧困問題については構造が複雑なゆえに一番身近な行政としての市での取り組みは重要であると思っています。
最近、受けたセミナーの中での興味深い話として、子どもの貧困対策として特に重要なのは家庭を巻き込んで早期に否認知能力を高める事。子どもの非認知能力を高めるためには貧困とされる親向けのプログラムが有効であるとされています。非認知能力とは意欲や忍耐力、協調性、計画力など「生きる力」のようなものですが、非認知能力が高まる事により学力や学歴、就業能力が30年間以上、上がると言う結果がでています。その投資効果は40歳までの倍率で言えば、手取り収入で3倍、税収等の財政貢献では13倍になります。子供への貧困対策として子どもの非認知能力を高めるためには、低所得者家庭、若年母親等リスクの高い親向けの教育プログラムは効果的な投資と言えます。

お盆中ではありますが、あらためて私もシンポジウムでの内容を確認した上で、富士市の貧困問題

について考えたいです。