22日議会最終日、富士市始まって以来の事として報道されている市内26か所のまちづくりセンターで行っている証明書発行業務を廃止する富士市まちづくりセンター条例の改正案が全会一致で否決されました。この事は、この2月よりコンビニで交付業務が始め、市としてマイナンバーを普及させるために今まであったまちづくりセンターでの発行業務を1年後に廃止するという普及実績が伴わない市民サイドを無視した強引ともいえる手法を取ったことによるNOという議会での行動でした。コンビニの事を良く分っている私が強引であると思った理由には、他の議員と違うかもしれません。と言うのも私は、6年前に、市民サービスの向上を進める為に、各種交付事業をコンビニで担わせるよう経産省が打ち出した自治体での導入にかかる費用の3分の2を補助する事業を利用しての取り組みを企画課や行政経営課に大手コンビニの担当者を連れて提案しました。しかしながら、その時の当局の対応は、「富士市は他の自治体に比べ、市民サービスを図るまちづくりセンターが26地区に配置され、各種サービス業務を担っている事や交付に関しての市庁舎でワンストップサービスを進めてきたのでコンビニでの交付事業は今のところ取り組む予定はない」としていました。ですから、私は、たとえコンビニで交付業務ができたとしても、富士市はまちづくりセンターがある以上コンビニでの交付事業は市としては取り組まないと思っていました。にも拘らず、マイナンバー普及という名目のもと、手のひらを返したようにいきなり富士市が今まで良しとしてきたまちづくりセンターでの交付業務を短期間で廃止してコンビニに担わせるという事はあまりにも私は納得が行きませんでした。現在の、マイナンバーカードの普及が7%と低い中では多少行政コストはかかるとしても市民がコンビニでも納得いくサービスが受けられるようになるまではまちづくりセンターでの発行業務は廃止すべき事でないと条例の改正案の否決には賛成せずにはいられませんでした。いずれコンビニに業務を担わせるにしても、マイナンバーカードがある一定の水準になるまでは富士市としてはまちづくりセンターとコンビニとの交付ができる状態は保たなければならない事であると思っています。行政コスト削減や市民サービスの向上を図る上でも周知や進め方は今はやりの市民ファーストであるべきです。いずれにしても、方向性は間違ってはいない事ですが、今回の否決は富士市も進め方は真摯に捉えて頂きたい事であると思っています。
その上で、個人的には今から8年前の議会でも「社会インフラとしての役割を担うコンビニエンスストアとの官民連携について」を取り上げており、その時の質問はまた改めて詳しく掲載したいと思いますが、当時、「今後、益々、時代が、複雑、多様化する中では、他業種の様々な民間企業との連携は必要とされ、その1つの施策として、行政コストの削減を掲げながら、市民生活の向上を図る上では、富士市が進める新たなサービスの提供にきめ細かく対応していく為にも、有効な社会インフラとして認識した上でコンビニエンスストアに限らずスーパー等商業施設と包括的に可能性を研究し、多岐に渡る連携・協力できる取り組みを進めるべきとし、富士市として地域活性化包括連携協定を結ぶこと」を求めています。
ただ、今まで一部サービス業務を取り入れようと理解はしてくれたものの、コンビニとの包括的な連携は進みませんでした。その意味では都合の良い時だけコンビニを前面に出しての市の施策推進は納得できない部分はありますので、今更かもしれませんが、市民ファーストを第一に8年前から求めているよう様々な角度からの包括的な連携をしっかりと考えての官民連携は進めて頂きたいと強く想っています。