9月7日岳南朝日新聞掲載記事
荻田氏は「富士市で唯一、国指定を受けている須津地区の史跡・浅間古墳の活用に向けて、地域、所有者、、専門家、行政などを交えて整備計画が必要では」とただした。同古墳は全長約90メートル高さ約7メートルの4世紀後半頃に造られた県内最大の巨大前方後方墳で「駿河の国」を首長の墓だと考えられている。考古学でも古くから注目された古墳で大正10年発行の県史跡名勝誌に取り上げられるなど、県東部地域の古墳時代を語る上で重要視され、昭和32年7月に国指定史跡となった。
小長井市長はこれまでの同古墳調査経緯を説明。測量調査のみが実施され、古くは57年に静岡大学の内籐教授が県の依頼で実施し、97年には静岡大学によって再度測量調査が行われ、県文化財調査報告書第52集「静岡県の重要遺跡」で報告されているという。「今後活用に向けた整備を行う場合、事業化が可能かどうか、国、県と調整を図った上で地元や専門家を交えて検討を行い、基本的な方針を定めた保存活用計画作成する必要がある」とし、土地が民有地の場合は整備が困難なことから計画策定と合わせ、整備に必要な土地や史跡本体の用地を市が取得すること必要の考えを示した。さらに指定史跡の整備には多くの手順を踏み、事業が長期にわたる事ことから費用の確保や調査体制の確立も含め一つづづ課題を解決する必要があるとし、「まずは適切な保存を行う為現状把握をしっかりと行い計画作成の有無を含め今後の方向性を検討したい」と結論付けた。