令和3年11月議会一般質問登壇用文章掲載
1. 市長が目指す文化行政の在り方について
お許しを頂きましたので、私は通告してあります市長が目指す文化行政の在り方について質問いたします。
小長井市長が進めてきた富士市の文化行政は、平成25年12月行われた市長選挙での1期目の公約に掲げたとおり文化振興及び文化財保護についての事務所管を平成27年4月の組織改正において市長部局に移管して文化振興課として推進してきました。これは平成20年より文化に関する事務において市長部局で担当できることになった事を受けて小長井市政において文化芸術の振興及び歴史的・文化的資産の保存・継承と本市の活性化を相乗的に推進することや、文化行政でのシティプロモーションやまちづくり、観光等関連施策を総合的・一体的に取り組み、一層発展させるためであったと思われます。
本年の11月8日の全員協議会において令和4年度組織改正(案)の説明がありましたが、新年度、現在の市民部文化振興課で今まで所管していた業務を振り分け、再編としては市民部文化スポーツ課で市民文化を所管し、その他に産業交流部交流観光課において文化振興課の所管する文化交流部分を所管し、また、新たに教育委員会で文化財の保存・活用と博物館運営業務を効率的、効果的に行うために教育委員会文化財課を創設し、所管とするとの説明がありました。
小長井市長が市長就任してから進めた文化行政の所管を教育委員会から市長部局へ事務移管した経緯を考えると、部局をまたがって事務所管を分散させることや、文化財に関わる業務を市長事務部局から教育委員会に今なぜ戻さなければならないのか疑問を感じます。特に新年度、今まで文化振興課で総合的にとりくんできた中の文化財担当が市長事務部局ではなくなり、教育委員会所管となることになるとこれから、更に富士市の魅力として重要となる文化財の活用を進める上でのシティプロモーションや観光、まちづくりの観点からも富士市の文化行政の後退につながるおそれがあると思われます。今後も富士市の文化を醸成して文化振興を図るためには、文化力を結集して積極的に推進すべきことであります。これからの文化行政の在り方としては、文化庁の指針でも地域の文化財の活用が求められており、その事からも文化財の活用については富士市でもあくまでも文化財の事務所管も市長事務部局に残し、教育委員会と密接に連携を取りながら計画や施策を総合的・継続的に推進する体制であるべきと考えます。
令和4年度の組織改正(案)に示された文化行政に係る組織再編は、小長井市長が富士市において今まで先駆的に進めようとしてきた文化行政の充実、発展を図る組織改正であるなら理解もいたしますが、事務所管を分散させることで総合的・継続的に文化行政を推進しにくい懸念があるのなら、富士市の誇るべき文化に磨きをかける上では国が示す方向性としても、文化財の活用促進や博物館の観光利用においても、教育委員会に戻すことなく市長部局所管で文化行政を加速化させるべきと考え、以下の質問をいたします。
(1) 小長井市長になり、市民部文化振興課で総合的に文化行政を進められてきましたが課題はあったのでしょうか、また、評価はどのようなものでしょうか。
(2)将来を見据えた未来志向の組織体制とする令和4年度組織改正(案)においての文化行政の所管について伺います。
① 総合的に文化行政を進める上では部局を超えての取組や副市長の事務分担が分かれることで計画や施策が進みづらいと考えますがいかがでしょうか。
② 産業交流部交流観光課において文化観光の推進をどのように進めていくのでしょうか、また、文化経済戦略の考えはあるのでしょうか。
③ 文化財・博物館について教育委員会に事務所管をあえて戻すことのメリットはどのようなものでしょうか、また、平成31年に関係法律(文化財保護法及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律)の一部改正がされた中では文化財・博物館の事務所管も教育委員会ではなく、市長部局で取り組むべきと考えますがいかがでしょうか。
(3) 市長が目指す都市像での文化行政はどのようなものでしょうか
以上一回目の質問といたします。