平成24年普通交付税の決定。

富士市は、財政が豊かなまちとして証としての不交付自治体でありましたが、平成24年の交付額の決定により、交付自治体へ12年ぶりに転落したことが報道されました。予想はされていた事ではありますが、富士市の近年の財政状況の厳しさが公に市民に示された形となりました。。

主な要因の一つは固定資産税の減収であり、前年度比7億6670万円減。一般住宅の経年劣化が進み、評価額が全体的に低くなった事もあります。もう一つは市民税、法人税の落ち込みで、基幹産業である製紙関係を始め、市内に拠点を置く企業の業績が振るわなかったことが響いているとしています。
平成24年度富士市の普通交付税は、10億3613万円
また、臨時財政対策債18億4029万。
普通交付税は、地方公共団体の財源の不均衡を調整し、どの地域に住む国民にも一定の行政サービスを提供できるよう財源を保障するために国から地方公共団体に交付されます。 しかし、国も厳しい財政状況から地方へ交付する普通交付税の総額を確保することが難しくなり、その総額を確保するため地方負担分を設け、その部分を各地方公共団体で借り入れをして確保する制度改正が行われています。この借入金が「臨時財政対策債」と呼ばれ、それぞれの地方公共団体が地方債(臨時財政対策債)を発行し負担することとされました。その上、普通交付税を計算する際、各地方公共団体の「基準財政需要額」からこの地方債を差し引くように改正されています。(実は、臨時財政対策債が曲者であります)
富士市はこれからますます厳しさが増すことが予想されます。
厳しい社会情勢の中で都市活力再生に力を入れ、地域経済振興を進め経済力を豊かにすることは勿論ですが、真に自立したまちづくりを推進するためには、更なる組織の見直し、給与等の適正化、外郭団体等の自立推進、事務事業の見直し、収納率の向上、使用料の見直し、民間企業との連携等を行い財源を確保する必要があります。また、当然、議会においても議会改革で取り組んでいますが、課題でもある議員の定数や報酬は適正であるか等の見直しは進めなければいけない事でもあります。
新聞報道されてから、関係団体や企業で「富士市のようにならないように・・」と言う挨拶や話を聞くと改めて、厳しい時代だからこそ、議員がしっかりしなければと感じます。