災害時においての危機管理として自助・共助・公助という事はよく話に出てきますが、自治創造学会の研究大会において、中邨章会長の「危機管理と議会」についての講演の中で、ちょっと興味深い話でもありました。と言うのも
「今まで、「危機管理」と言う事は長い間、行政がやるものだと言う考えが強く、一般的には行政は、「危機管理」に議員が、議会が携わる事を嫌う傾向がありました。しかしながら、3,11以降、議会の関与の必要性が求められ始めています。それは、ある自治体の住民の中には災害時に「議員は何もしてくれなかった。そういう議会、議員ならいらないのではないか」と言う意見がふつふつと出てきた事実があります。片方では関与するなと片方では何もできないのかという地方議員は板挟み状態にあるのが実情でもあります。
その背景として、
・政府・自治体への不信感、公務員への不満は、世界的に強く70%が信頼していない。
・自然災害時の依頼主体として(自分自身74,6%家族79,1%)自助は理解しているものの近隣共助と自助不足(町内会や自治会活動35,7%防犯防災の話し合い11,2%災害や防犯に関する活動20.2%等々)であり、頭では自助や共助は分かっているが行動不足は歪めない。
・外国ではほとんどが個人責任であり行政を信用していない現れですが、日本では行政に求める事は多い。
他の国と同様、政府や自治体を信頼していなく、自助と言いながらも、外国とは違い公助への依存度が異様に高い事が示されているのが日本で、自助と公助のはざまがある」
としていました。
自助・共助・公助については、行政も議員も住民もしっかりと理解した上での災害時の行動が必要な事は言うまでも無いのですが、議員・議会の危機管理について考え方や関わりについても一般的にはどうも、考え方には隔たりがあるようです。(まあだから不満が出るのでしょうが・・)
改めて考えさせられました。