富士市においても経営者の高齢化と後継者難等による廃業をする事業所が増加しています。富士商工会議所会頭の新年の挨拶でもありましたが、富士商工会議所で捉えている大きな問題として挙げられている重要な1つとして事業継承があります。日本経済の活力を高めるうえで欠かせないのが、雇用の7割を支える中小企業の成長でありますが、ところが後継者不足が深刻で、廃業に追い込まれる例も少なくなくありません。
2025年には6割以上の中小企業で経営者が70歳を超え、このうち現時点で後継者が決まっていない企業は127万社あると経済産業省は試算しています。休業・廃業や解散をする企業の5割は経常損益が黒字ですが、経産省によれば、廃業の増加によって25年までの累計で、約650万人の雇用と約22兆円の国内総生産(GDP)が失われる可能性があるとしています 成長力のある中小企業の廃業は日本の産業基盤を弱めかねないとし、地方経済の活性化のためにも、後継者の確保や早めの事業の引き継ぎをしやすくする必要があります。
現在、多くの事業主が円滑な事業承継に向け取り組んでいますが難航しています。富士商工会議所でも事業継承支援は進められていますが、深刻な問題として事業継承については国、各自治体での総合的な対策を講じるときにきていると強く感じます。