私の地域での防災訓練の際に女性の方が私の処に来て、「議員さん、聞きたい事があるの、市長さん、富士の方だから、富士駅前に病院を作ろうと考えているの?」と質問されてしまいました。と言うのも今議会で中央病院の移転先が、富士駅北口が候補に挙がっているかのごとく報道されたのを見ての質問でありましたが、私からすれば「病院建て替え候補地にはちょっと待って」と言う話であります。病院が30年以上経ち、耐用年数の事を考えれば、当然建て替えは必要な事は分かります。私も中央病院の建て替えについては、議会においていち早く取り上げてきましたが、将来的な病院の在り方についても含め、病院建設に関しては、この4月に院内組織として建設検討委員会が立ち上がり病院の役割や目指すべき方向性が検討されてきています。今議会での答弁でも現在の場所も含めしっかりとした検討をした上で整備基本計画を策定し、施設の規模や必要となる敷地面積が検討されるとしていますが、現在、検討の最中であり市立中央病院の整備に関しての将来構想としての基本方針が何も示されていません。そのような中でどの場所に移転が相応しいと言う話は時期早々の事ではないかと思われます。案の定、新聞に掲載された記事を見て、市長が富士の人だから、自分の近くに建設を考えているのではと誤解を生むような憶測がされてしまいました。
病院の将来構想が示されていない中では、あくまでも、駅前に病院があれば良いという理想論である提案に過ぎない事であると思っています。市長が駅前に病院を作るという考えとは違いますので、私も病院建設について問われた女性に対しては、議会においての議員からの単なる提案であり、その場所もあくまでも今後の候補であるかもしれませんが、現段階では候補地の検討はされていない状況であることは説明をしておきました。
中央病院の建て替えについては、今後10年以内には進めなければいけない重要課題であることは間違いありませんが、市民にとってもそれぞれ想いが違う中では富士市の基幹病院として将来的な病院の在り方が示されて、政策医療に基づいて初めて建設候補地の検討がされなければいけない事であります。
いずれにしても、建設候補地云々の前に、中央病院のあり方としての富士医療圏の充実も含め、将来構想を早期に示す事が先決であると思っています