世界三大夜景都市で学んできた事

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長崎市は平成24年10月5日に開催された「夜景サミット2012in長崎」において、香港、モナコ、長崎の3都市が世界を代表する夜景都市「世界新三大夜景」都市として認定されています。行政視察の1つに長崎市の観光施策として「世界新三大夜景」等の活用についてを視察してきています。
今回の視察では富士市が産業都市として栄えてきたものの、産業構造の変化に伴う財政状況の悪化が顕著に表れつつある中で、あらたに観光施策に取り組み始めました。近年、今までの夜景観光に加え、ここ数年「新たなスタイルの観光」として「工場の夜景を鑑賞すること」が全国的ブームとなり、工場夜景観賞も老若男女、誰もが気軽に楽しめる観光資源のひとつとして成長してきています。世界文化遺産登録後の新たな観光資源として工場夜景を捉え、全国的に工場夜景の活用に取り組んできている工場夜景都市の動きの中では、富士市も日本七大工場夜景エリアとして活動を展開、平成28年度のサミット開催地として決定しました。来年市政50周年にあたり工場夜景サミットを開催いたしますが、単なるイベントで終わらせる事なく富士市の工場夜景以外にも岩本山から見る夜景や岳南電車が日本夜景遺産にも登録されており、夜景全般の可能性を含め観光施策として先進的な夜景観光を取組んできている、世界新三大工場夜景都市であり、日本3大夜景都市のナンバーワンに挙げられている長崎市においての夜景観光の現状と今後について検証する為の視察でもありました。
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当局の説明では、夜景遺産登録効果としては稲佐山ロープウエイ利用者は平成20年に比べ10万人以上増加し夜景観光による経済波及効果は158億3千万円と大きく、世界文化遺産登録効果もあわせインパウンド観光客による右肩上がりの観光交流人口は今後も続くことが予想される中での対応が取り組まれており、26年度は観光客数も631万人と過去最高を示してきており、右肩上がりの観光事業として対応していく上でも、来年新たな観光計画が策定されるとしていました。
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その中では、税収に繋がりにくい観光事業について事業指標としても議会や市民に対しての観光施策として予算を掛ける以上経済効果や波及効果も数値化したものを示す必要性がある事や、より計画的なさらなる夜景観光に磨きをかける取り組みを始め、今後の様々な資源への整備・情報発信の取り組みがされていくとしていました。余談ではありますが、来年計画が策定されたら計画書を送付して頂くことはお願いしてあります。今回の視察の私の目的としては、観光都市長崎市と産業都市富士市では観光資源も観光施策の取り組みもスケールは違いますが、富士市が工場夜景サミットをやるに当たり、開催までの取り組みとサミット開催後の展望についてどのように進めるべきかを参考にしたく質疑をかわしてきました。
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長崎市はかねてより観光はもとより夜景については有名な場所でありましたが、平成20年に夜景遺産への認定の計画を策定して24年の夜景遺産認定を目指し計画的に整備を進めていました。私は工場夜景サミットの誘致については議会で求めましたが、工場夜景サミットを開催する以上、サミットを、単なるイベントとして捉えるのではなく、また、工場夜景をサミットの時だけの話題として一過性で終わらせてはいけない事であると思っています。富士山のある工場夜景は富士市の大事な資源である以上、工場夜景サミットを機会に富士市の観光施策としての経済波及効果をもたらす為にもこしっかりとした環境整備や鑑賞に来る人たちへの受け入れ整備を何度でも来たくなるようなおもてなしについても計画的に進めて情報発信をしながら、サミットを盛り上げ、サミット終了後には他の都市に恥じないような工場夜景都市富士市として多くの人が訪れても迎えいれらるよう有効な資源に磨き上げなければいけないと感じています。
工場夜景への協議会も立ち上がったようですが、長崎市の取り組みも含め、他の工場夜景都市も参考にしながら、サミット開催までの気運の醸成を図ると共にサミット終了後の工場夜景活用及びその他の岩本山等との夜景も連携した視点場を増やした整備も考えた滞在型夜景観光はそれなりの対応が行政にも求められることは実感しました。
**なお詳しい視察報告は議会事務局に提出しますので、興味のある方は後日そちらで確認してください。