日本と中国の文化の違いを、第7回日本語スピーチコンテストを聞いて、なるほどと思う事がありました。
26日に商工会議所において開催されていた富士市周辺に住む外国人による日本語スピーチコンテストは本年は6カ国12人の参加で競われていましたが、あいにく私は、同じ時間にすどふるさと愛好会の総会があった為に、大幅に遅刻をしてしまい、参加者12名のうち一般の部の4名のスピーチしか聞けませんでした。しかしながら、その4名のスピーチもそれぞれが流暢な日本語で思い思いの話をしてくれ、日本人として大変勉強になりました。
特に印象に残ったのは、最後にスピーチした、中国人オウレイレイさんの「日々感じた日中文化の違い」で、話し方もまるで日本人のようでした。彼女の話の内容としては、漢字による言葉の違いと最初戸惑ったことやお花見を通じての道徳観の違いをユーモラスにまたしっかりと表現してくれてました。まず、漢字は同じでも意味が違うという事については、例えば「愛人」という漢字は、日本では、奥さん以外の女性を言いいますが、中国では、奥さんの事を言い、先日も日本へ来た中国人が紹介のとき私の愛人ですといったら、日本の方が目を丸くしていたというエピソードや「湯」は中国ではスープを表しているので、最初日本へ来た時に、温泉に行った時、男湯、女湯とあるのを見て、スープに男と女があるのかと不思議に思ったと語っていました。
また、花見については、一般的に日本では桜を見ますが、中国ではボタンであり、桜の集合的な美しさより、個々の色や大きさの違う美しさを見る違いがあるとして、それは道徳観の違いでもあるとしながら、中国人は個性の見えない桜ではなくて、一つ一つに個性があるボタンに共感を持つと言う考えを述べていました。言われてみれば、確かに、中国ではあまり桜の事を話題にならない事に気が付きます。話を聞いていて、日本人には分からない事が、改めて中国の人から言われ、なるほどと感心してしまいました。国が変われば、言葉も文化も違う事は多く戸惑う事も多い事が伺えました。
スピーチコンテストにおいては、やはり一番印象に残った、オウレイレイさんが最優秀賞に選ばれていました。詳しい内容は多分、毎年、新聞で全文掲載がされると思いますので、読んでみてください。
帰りがけに、奥様を連れていた素敵な年配のおじさまが
「わしも今日は、愛人と聞きにきたよ」
と笑って話していたのが耳に入ってきました。(私以外にもその言葉が印象に残った人がいる事が確認できました)