静岡県内の市町村議員が一同に集まり、研修会が、静岡のグランシップで木曜日に、開催されました。富士市議会でも、バスをチャーターし、多くの議員が参加しました。
この研修会は、議員の資質向上の為に、毎年、行われています。本年は、2つの研修がありました。
一つ目は、来年5月21日からスタートする、「栽培員制度」についてでした。先日、開催されていた、G8においても、国民が刑事裁判に参加していないのは唯一、日本だけであります。それは、歴史的に見ても、国民的DNAが違いであり、極めて特異な国である事がわかるそうです。
国民の皆さんが裁判に参加する事により、国民の視点、感覚が裁判の内容に反映されることになります。国任せではなく、裁判が身近になり、司法に対する理解と信頼が深まる事が期待されています。
新しい制度ですので、勉強し市民の皆さんから聞かれても説明できるようにしたいものです。
2つ目としては、解剖学者ありながら、解剖研究の結果から、身体及び脳を中心として、社会、文化の問題を考える「唯物論」を提唱し、理科と文科の学問の統合を目指す、養老孟司氏の「住みよい社会」と題した講演会でした。先生は、テレビや講演会で活躍をし、書籍では、バカの壁がベストセラーとなる著名人でもあります。
なかなか聞けない話では、議員のみなさま興味深く聞いていました。
先生は、ある程度年をとれば、人にはわからないことあるのは当然の事でありますが、しかし、若いうちは可能性があるから、自分にはわからないことあるかどうかそれがわかりません。だから、いろいろ悩むわけで、それがわかってくると、世間の人が正解というのと、違うわかり方かもしれないけれど、もともとも問題にはさまざまな解答があり得るのです。そうした複数の解を認める社会が先生が考える住みよい社会だそうです。ほとんどの人が考える良い社会と、は世間でいわれているものですが、それとは違う考え方があっても良いといっています。
また、嫌いな言葉は正義であり、話の中でも、「正義は勝つのではなく、最終的に勝つのが正義である。」というように、ここからも、原理主義的な政治支配をきらう思想背景がわかります。
哲学的な部分もあり、地球温暖化から石油のピークアウトなど、博識ぶりはものすごく話題が次から次へでてくるので、1時間半の講演は短かったようです。
県内の議員もわざわざ、集まる価値のある議員研修会であったと思います。
年に一度の市町村議員の研修会ですが、会場一杯の議員をみると、県内でも、こんなに多くの人が議員がいるんだなと改めて、驚きました。