敏腕経営者からの2つの提案。

内山・須津山財産委員会の合同視察の大きな目的の1つとして、関東方面への富士市の檜である「FUJI HINOKI MADE ブランド」のPR活動もありました。視察を兼ねた営業活動でもあった訳ですが、PR先の1つに埼玉の木材流通のパイオニアである東京木材総合市場がありました。

東京木材総合市場さんは木材・建材などの 市場サービス・販売事業、プレカット加工とその関連事業等を関東全域で行っている会社であり、富士市にある富士ひのき加工組合さんとは15年ほど前より取引きが合った関係から今回の視察となりました。
(市場内には今回の視察に合わせ富士ヒノキを取り寄せてありました)

市場内にあるプレカット工場を見学した後、意見交換会が開催されましたが、最初の挨拶で東京木材市場の西村社長から「富士檜は、富士山が世界遺産になり、富士山の麓の木としてストーリーは作りやすくせっかくの機会であるので、生産体制、流通体制を踏まえ意見交換をして、単なる意見交換で終わる事なく、有意義な場として、小さなことでも目標を持ってアクションを起こしたく、皆さんが帰るまでに時間を決めて方向性、結論を決める事をお願いしたい」と非常に前向きな提案がありました。
(イタリアンサムライと言われる西村社長)

富士檜は品質的には、木目も細かく、強度もあり、高品質であるにも関わらず知名度が低く、富士市としては富士檜をブランド化し、広く全国に使ってもらう事が木の価値が上がり、山を守ることにも繋がるとしながらも、従来のブランドに割り込んで、新たなブランドとして浸透が出来ていない状況をどのように打開するかが大きな課題であります。

意見として価格的には高いが、富士山と言うブランドは可能性があり、価格以外の戦略で考えた方が良いとし、その為には、周知方法として様々のイベントにおいてのブース出展は効果的でないか等の意見後、最初の挨拶で言ってた通り、富士檜を取り扱っていく上での前向きな要望として最終的に西村社長から、2つの提案と宿題が出されました。
1点目は、富士檜が世界文化遺産の麓の木として富士山に環境貢献をしていると言う証明書若しくは認定書の発行。
2点目は、「FUJI HINOKI MADE ブランド」のパンフレットの最後に記載してある関係団体の中にオブザーバーでも良いから、(株)東京木材相互市場として参加。
この2つに関しての要望を3か月での期限を区切っての答えを欲しいと宿題が投げかけられました。
西村社長から良い提案は課題もありますが、あらためてしっかりとした検討をして時間内での要望の答えを出さなければいけない事であると思っています。
個人的には富士檜のPR活動は別として、感心してしまったのは若いながら敏腕経営者としての西村社長の交渉術には学ぶべき事があったことです。素直にやり手の経営者としての経営学の話をもっと聞いてみたいのが実感でもあります。