「キャリア教育(生きる力)の更なる充実について」
「選挙環境改善の取り組みについて」
お許しを頂きましたので私は先に通告してある「キャリア教育(生きる力)の更なる充実について」と「選挙環境改善の取り組みについて」の2項目について質問いたします。まず1項目目の「キャリア教育(生きる力)の更なる充実について」ですが、キャリア教育については、昨年の9月議会で「富士市立高校として変わる中での、富士市でのキャリア教育の在り方について」取り上げさせて頂きましたが、その中の市長答弁においては、将来の富士市を担う人づくりと産業支援等の面からもキャリア教育推進は必要で重要な事であると今後の取り組みに前向きな姿勢を示してくれました。改めてキャリア教育について説明しますと、子供達に「生きる力」を身に着けさせ、しっかりとした勤労観、職業観を形成,確立し、将来直面する様々な課題に柔軟かつたくましく対応する力を高める事が重要な課題であります。その課題に取り組む為に文科省、経済産業省等でキャリア教育は推進されていますが、新たな定義として、現在では、一人一人の社会的、職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てる事を通してキャリア発達を促す教育としています。キャリア教育を進めていくには、社会、職業との関連を重視しつつ、義務教育から高等教育までの体系的な教育の改善、充実が求められています。現行の学習指導要領が目指す「生きる力」を端的に示すならば、1、「自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質」2、「学び方やものの考え方を身に着け、問題の解決や探究活動に主体的、創造的に取り組む態度を育て自己の生き方を考える力」と言う点ではキャリア教育に適合しています。富士市では、学校単位でのキャリア教育が積極的に推進されており、特筆すべき活動もあります。本年、4月から開校した富士市立高校においてのキャリア教育は、新たにキャリア支援課が設置され、今後、富士市立高校での様々なキャリア教育の取り組みは全国的な先進事例になりえそうでもあります。また、企業、各種団体等や就労支援としてNPO団体でもキャリア教育の取り組みが始まっています。しかしながら、未だ、体系的、組織的には一元的な取り組みには至っていないことは残念でなりません。10年、20年先を見据えた富士市の人材育成の基盤となる生きる力を身に着けさせるキャリア教育の更なる充実は求められていますので、必要性や方向性ややらなければいけない事が分かっている以上、キャリア教育を総合的に展開をしていく上で、現在のなかなか進みにくいコーディネーターの育成やキャリア教育推進協議会(仮称)の設置についての要望は引き続き強く致します。
文科省として、学校への「キャリア教育」を本格導入する方針を決定していますが、平成23年1月、中央教育審議会は、答申として、「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」が公表されました。また、本年2月に文科省国立教育政策研究所から、キャリア教育の更なる充実に資することを目的として、「キャリア教育の更なる充実のために-期待される教育委員会の役割-」という資料が作成され、全国の教育委員会に配付されました。当然、富士市の教育委員会に置いても、配布された資料を含め、キャリア教育についての検討はなされていると思われますので改めて以下の質問を致します。
1、 段階的にキャリア教育の現状はどのように成ってきているのか,また市立高校でのキャリア支援課の取り組みはどの様なものか
2、 関係部局、関係団体との連携構築はどのようになされてきているのか
3、 文科省から配布された資料の検討はどのようになされたのか
4、 富士市独自のキャリア教育を確立して行く為にも、キャリア教育推進協議会の早期設立は求められるが、議会で市長より富士市では民間主導での設置との見解はあったものの、現在の民間主導では進みにくい状況を鑑みると、キャリア教育が生きる力の育成とするならば、推進役は教育委員会が担うべきと思うが如何か
をお伺いいたします。
次に選挙環境改善の取組についての質問に移らせていただきます。
今回の統一地方選挙の結果を受けて、6月2日開催の総務市民委員会協議会でも投票率の向上についての課題は取り上げられていましたが、富士川と合併後の新富士市として一番身近な選挙においての投票率は、震災の影響があるとはいえ、好天に恵まれ36人の定数に対し、44人が出馬しての激戦である事、投票率の高い旧富士川町を含んでの事を考えれば、市民の2人に1人しか行かない投票率50,79%は低く、近年の統一選挙においての最低の数字でもあった事は、民主主義を政治制度として採用する存立基盤を揺るがす重大な事であると受け止めなければなりません。また、サンプルで示された20歳代の投票率23,85%と60歳代以上の投票率を比較しても、60歳代以上の3分の一でしかない若年層の投票率の低さは将来に対しても深刻な問題でもあります。
投票率の低さは議員自らが反省すべきことでもあると思いますが、政治不信と言う言葉で片づけることなく、投票率の向上は政治参加の保障と言う観点から、自治体レベルにおいても、少しでも選挙を身近に感じさせる最善の努力をしなければならないと考えます。議員も変わらなければいけませんが、自分達の事は自分達で決める事の代表的なものとして選挙があり、真の選挙のあり方を追求し、創造していく事が選挙管理委員会の果たす役割ならば、複雑な時代であるからこそ求められる役割は大きいです。現在、様々な啓発活動や期日前投票を促していますが、対策に苦慮している現状でもあり、投票率の低下が進む中では、更に市民の声に耳を傾けながら、投票率分析をさらに細かくして、有効な対策を考えなければいけない必要があると思われます。
今回の選挙では、開票速報が遅いの