中核市移行について

私は、6月議会で富士市の中核市移行について質問しています。改正地方自治法により、中核市移行の人口要件が30万人以上から20万人以上と緩和され富士市も来年の4月1日より中核市移行が可能となりました。中核市になると権限移譲は2000から2500と言われています。

私なりに中核市移行の富士市への効果として大きく5つにまとめると
1、 きめ細かな市民サービス提供
市民生活に密着した多くのサービスを市民にとっても身近な市が行う事によってより柔軟できめ細かな市民サービスの提供ができます。例えば、保育所、生涯福祉施設、介護サービス等許認可をより地域の事情に詳しい市が行う事で地域のニーズに即したサービスの拡充を図る事が出来ます。
2、 行政サービスの迅速化
県庁や県の出先機関まで行かなければならなかったサービスが市の窓口に移管されることにより市民や事業者の利便性の向上が得られます。例えば、これまで県と市が行っていた事務を市が一括して行う事によって手続きのワンストップ化による事務処理のスピードアップを図る事が出来ます。
3、 特色あるまちづくりの推進
県が行っていた事務について、地域の状況を踏まえ、市独自の基準を設定する事が可能となります。例えば教職員研修等の事務を直接市が行う事により、地域の学校教育が抱える課題に対して柔軟かつきめ細かな対応が可能となります。
4、 総合的な保健サービスの提供
当市が行ってきた、健康相談、保健指導、健康検査等のサービスと保健所の専門的な機能が一体化することによってより質の高い総合的な保健衛生サービスの提供が可能となります。例えば、これまで県保健所で行っていた感染症対策や食品安全対策等の事務を市が直接行う事により市民の健康づくりや安全、安心な市民生活の確保などを一体的に推進することができます。
5、 都市のイメージアップ
中核市移行により、静岡県の中でも東部を代表する都市としての富士市の知名度や存在感がより一層高まります。また、富士市が推進している環富士山構想との相乗効果により、広域行政の一層の充実が図られるとともに、観光誘客や企業誘致といった環富士山圏域全体へ経済波及効果の広がりは期待できます。
市長は25年2月議会で、「権限の委譲もさることながら、イメージアップと言う事が大切で、市民がこの富士市、街に対する自信と誇りを持つことに繋がるのではそれによって新たなまちづくりへ市民が挑戦して、そういう機運が醸成に繋がっていく。法律が成立したら全国で1番に手を挙げて中核市へ移行していく事を要望します」と言っていました。ですから、市長としての答弁では保健所設置の課題もあり慎重な対応としていくと中核市移行へのスタンスが消極的であったのはちょっと意外でした。
市長は市民にも職員にも常にチェンジ、チャレンジ・スピードと言っています。市長に成る前から中核市への1番目にと言う熱い気持ちはもっていたと思っています。その意味では、中核市への必須要件でもある保健所設置での財源と人と言う課題についての不確定な部分はあるとしても、市長の想いがあるなら中核市移行への判断はスピード感は必要です。
ぜひ、慎重な対応であっても、出来ない、やらない理由ではなく、出来る、やる理由を考えて方針を早期に示して貰いたいです。