富士山が世界文化遺産になり富士山に大きく関わりのある全国1300の浅間大社の総本宮、富士山本宮浅間大社の権禰宜の鈴木氏の話を聞く機会がありました。
「今まで、富士山は誰のもの?」と聞かれた時に、静岡、山梨にまたがっているけど、世界文化遺産になった今は、国のもので「みんなのもの」って感じではありましたが、以前、頂上の主有者は富士宮って聞いた記憶はありました。でも、鈴木氏の話で正確には富士宮の所有ではなく、浅間大社が所有者であると言う事が分りました。
富士山8合目以上の土地約400万平方メートルのうち、富士山測候所跡や登山道などを除く約385万平方メートルは神社側が古来より境内として実質管理していたそうで、明治時代に国有地に編入されその後、宗教活動に必要な土地は無償譲与されることになっていましたが、一部しか認められなかったために神社側が1957年に提訴し、74年に最高裁で勝訴が確定しているとの事、恥ずかしながら、富士山の頂上は、富士宮市のものではなく、富士山本宮浅間大社の私有地でるという事をあらためて知りました。多くの人の認識は私有地であると言う認識はないと思います。現に、鈴木氏の話では、世界文化遺産登録祝賀セレモニーが帝国ホテルで開催された際に、宮司の挨拶で、「富士山の頂上の所有者としてお礼を述べさせて頂く」と言った瞬間に、600人位集まった会場ではどよめきの声が挙がったのと事でした。関係者でさえ、意外に知られていない事実なのかもしれないと感じました。また、世界文化遺産に登録された事により、浅間大社に規制がかかり、修理、修繕1つも、すべて届け出、許可を得なければならなくなり不便を感じているそうです。
今更ながら、「へ〜」って感じでした。
でも、やっぱり、所有者は浅間大社であっても、「富士山はみんなのもの」って感じが強いです。