(12月12日静岡新聞掲載記事)
トンボの生息環境保全
富士市議会11月定例会
専門家らの検討会設置へ
富士市議会11月定例会は11日、本会議を開いて5氏が一般質問を行った。小長井義正市長はトンボの貴重な生息地となっている同市東部の「浮島沼つり場公園」内にある「赤どぶ池」の生育環境保全するため、専門家らで構成する検討会を設置する方針を示した。荻田丈仁氏’自民クラブへの答弁。
市によると、同公園は浮島ヶ原自然公園と並ぶ貴重な自然を残す市内有数のスポット。2008年度に実施した調査でつり場公園にはイトトンボやチョウトンボなど12種952匹が確認された。一方、12年頃に赤どぶ池に持ち込まれたハスが繁茂した影響でトンボの数が激減。常葉大学の調査では15年度には13種352匹まで減ったため、専門家の指導で試験的にハスの一部を除去したところ、16年度は586匹に増加した。
市は今後、専門家らによる検討会を早急に設置し、赤どぶ池のや公園の最適な管理について考える。整備の方向性については本年度中に示す予定を明らかにした。
小長井市長は赤どぶ池について、「保全のためにも、希少種を含めた多様な生物が生息している事を周知する必要がある」とした。