富士市が平成28年8月に須津川渓谷で始めたバンジージャンプ事業(富士バンジー)の利用者が今年8月末までに7681人によることが明らかになった。9日の市議会9月定例会で荻田丈仁氏(自民クラブ)の一般質問に小長井義正市長が答えた。
荻田氏はバンジージャンプ事業が期間限定の施行運営を経て、本年4月に本格運営が始まった事を踏まえ、「観光連携での仕組みや観光プロモーションとしての活用をもっとすべき」と求めた。小長井市長は「富士バンジーは東海地区唯一のバンジジャンプサイトで市を全国的に知ってもらうための重要な観光スポット。引き続き国内外に対して積極的にPRしさらなる誘致を図る」と述べた。「これまでの運用では利用者周辺住民などからの苦情はなく、大きな問題は生じていないが市内の他の観光スポットへどのように誘導するかが課題」との認識を示し、今度は効果的な周知方法や観光の回遊性を高める方法についてバンジージャンプを運営する事業者と検討していく。市当局による利用者の内訳は6割以上が県外、平均年齢は27,8歳およそ7割が男性で推移しているという。
市では周辺地域の影響などに考慮する為今年3月までの試行期間とし、地元住民に意見交換会の開催や事業者との協議を経て、4月に10年間の事業契約を結んだ。事業者に対しては昨年4月から利用者1人につき500円を市に還元してもらい、今年8月までの納付額は約270万円に上る。還元金は須津川渓谷の環境整備、散策マップの作成などに活用している。関連して荻田氏は「渓谷橋周辺整備を含めて市観光基本計画で観光インフラに位置づけ重点的な取り組みに見直したうえで整備を早めるべき」とした。
小長井市長は「計画は27年度から10年間を計画期間としているがバンジージャンプ開設など策定時と状況が変わっている為来年度の後期5年の見直しを行う際には現状に沿った効果的な施策になるよう検討する」と方針を示した。