第6回富士川水系沼川ブロック流域委員会において、今後20年における沼川流域の治水対策として河川整備計画(修正原案)が了承されました。沼川流域委員会は、平成19年、平成20年の沼川流域の被害を受けて、整備計画の見直しの為に、21年5月12日に第1回の沼川ブロック流域委員会が開かれ、その後3年間6回に渡る委員会が開催されてきました。
第6回の修正原案が委員会で了承された事により、この委員会の役目が果たされ終了となります。今後は、関係市長の意見聴衆、関係部局の調整をした後に認可申請をする整備計画の決定に向けての作業が進められていきます。委員の皆様お疲れ様でした。
私は予てより、議会においても沼川本線の整備及び石水門の拡幅等は要望してきました。このことについては市長、当局においても認識はしてくれています。市としても要望はなされています。
整備計画での考えとしては、沼川本川の整備についての必要性は認識しているが、全体の治水安全度をあげるための整備をすべて同時に進められないため段階的に整備をすすめることしている。最終的な修正原案では、「10年に一回程度発生すると想定される規模の洪水による家屋浸水被害を概ね解消することを目標に、本計画では段階的な整備として、最下流である狭窄部となっている沼川橋水門橋(石水門)をはじめ本支川の流下能力が不足する区間の内近年洪水による家屋浸水被害の発生頻度や規模などから優先的に被害を軽減する地区を選定」となっています。とするとやはり、河川整備に関しては、莫大なお金と時間を要す訳ですので、本川整備及び石水門の拡幅等は20年先の計画になってしまうようです。(諦めきれない思いはありますが・・・)
また、河川整備計画の費用対効果も報告されました。全体としては、約5でした。江尾江川は約2、小潤井川、伝法沢川約11。
投資効果として、被害額を建設費で割った数字でもあります。江尾江川に関しては、費用対効果が低いわけですが、家屋が少ない地域でもあり、道路や田んぼ等の被害は数字には見込まれていないような気がしますが、どうなんでしょうか?費用対効果が低いという事で、事業が後回しにならない事は要望したいと思っています。
最後に座長の東海大学斉藤名誉教授から、
「自然災害を完璧に防ぐことはむずかしい。小さい災害は防げるが、危険地域に住んでいる人たちは逃げる、水害対策はあくまでも逃げるための時間を稼ぐ施策である。もう大丈夫はない。逃げ遅れて死ぬと言うほど馬鹿な事はない、命を守るには、逃げる。自然災害対策の根底である」
と語られ委員会は閉められました。
どんな対策をとろうと、想定外で片づけられてしまう現実はあります。
流域委員会は終わりました。
私も傍聴をし続けてきましたが、地域の水害対策は引き続き取り組まなければいけない事でもあります。