ユニバーサル就労推進特別委員会では、2月に富士市役所で開催された東大の近藤助教授の講演を受けたその際に先進事業として、ソフトバンク社が東京大学先端科学技術研究センター 人間支援工学分野と連携し、障がいにより長時間勤務が困難な方が週20時間未満で就業できる「ショートタイムワーク制度」について取り組んでいる説明がありましたので、東京汐留にあるソフトバンク株式会社に視察をしてきました。
ソフトバンク社が取り組む「ショートタイムワーク制度」とは、障がいにより就労意欲があってもその機会を得られなかった全ての方が参加できる新しい雇用システムづくりを目的とした制度です。ソフトバンクでは、週20時間未満で勤務できる環境を整備することで、スキルや特性を生かした業務を通じて活躍してもらうことを目指しています。
本制度の試験期間として2015年9月から2016年4月に6人を雇用し、アンケート集計、データ入力、郵便物の封入・発送といった作業工程がシンプルな業務から、サービス説明用のイラスト作成、チラシデザイン制作、資料の英訳など特定スキルを生かした業務を一部の部門内において他従業員と同環境で担ってもらいました。2016年5月より「ショートタイムワーク制度」の導入部門を募り、本制度での雇用を拡大しています。
2017年7月の時点での雇用状況は19名で、障がいとしてはADHD・自閉症スペクトラム・双極性障害・アスペルガー症候群、統合失調症・うつ病等と様々ですが、専門的なプログラミングを担ったりする人もいたり、勤務期間は3か月の契約更新をしながら今も継続しての雇用者もいるとの事でした。また障がい者の受け入れ部署でも満足度としては81%を示しており、良好な状況も伺えます。
今後の展望としてはショートタイムワークを拡げるために、ショートタイムワーク制度を社会に広め。誰もが働きやすい環境を目指す取り組みを拡げる為の取り組みとしてショートタイムワークアライアンスを進めていました。
ソフトバンクは企業CSRの一環として、誰もが参加できる社会を目指して、短時間からできる新しい雇用システムである「ショートタイムワーク制度」を推し進めていました。
富士市が進めるユニバーサル就労においても、大変参考になる視察でもありました。