地震防災対策特別委員会が、消防防災庁舎3Fの災害対策本部室で開かれました。災害対策本部室は、実際に災害が予想される状況になった時に、市長が本部長となり、災害対策本部が立ち上がり、災害時の対応を行っています。今回の委員会では、委員の皆様に災害対策本部室を見てもらう目的もありました。
災害対策本部室では通信機器は勿論ですが、60インチの大型モニターが6台設置され、最大240インチの画面で映し出すことが可能であります。市内に監視カメラが設置されており、国交省から送られてくる河川、海岸の映像や河川課管理の水門や調整池の映像が配信されてきますが、国交省から配信されてくる映像はかなり鮮明で車のナンバーや顔の認識まで確認できます。モニターを確認しながらも、対策本部から同報無線も即座に対応できるシステムの説明もありました。監視カメラ自体はもともと、河川の氾濫や高潮の被害が主な監視であり、津波対応では無かったと思いますが、今議会で新たに緊急津波対策として、田子の浦に津波監視カメラ2基が設置される予定になっているようです。更なる充実が進められています。
災害対策本部での委員会では、富士市独自の想定については、前回の委員会でも難しい事が話されていましたが、改めて当局見解として、現在、示されているのは第3次想定被害での津波高3,8メートル以外の3連動を踏まえた富士市の独自の基準設置は、市で専門家に依頼しなければならなく、しっかりとした根拠がない発表は市民への混乱を招くとし、あくまでも国、県の指針を待ってからの対応をするとしています。また、来年の夏には、新しい想定がなされるが、県としても年内に中間発表を予定しているとの事でした。
現在、津波避難ビルの指定の取り組み始まっており、津波避難タワーについても堤防の17メートルより海抜が2メートル位高いものが設置される予定でもある事が説明されましたが、津波に対しての独自の想定はできないとしながらも、富士市の少しでも市民の心配の払拭をする為の対応の速さには驚いています。
しかしながら、震災以降、防災意識が高まってはいるものの、津波避難対策にばかり目が行きすぎているような気がします。今回の1000年に1度の震災での津波被害は甚大であり、あまりに衝撃的な事でもありました。富士市では、津波対策が少なかったことも確かですが、ここの所の台風による豪雨の紀伊半島の被害を見て、津波での被害と同様な風景を見ると津波中心の防災であってはならない事を痛感しています。特に私の住む地域は水害常襲地でもあり、他人ごとではなく、常に水害についての心配が付きまとっています。
津波対策を進めながら、津波も含め、地震での倒壊、台風や異常気象による水害、土砂災害等々どの様な災害においても、備えに綻びが無いようにしなければいけないと災害対策本部の席に座りながら思いました。
また、災害対策本部の機能が充実することは素晴らしいことでもありますが、使用しないでいるのが、一番でもあるとも思っています。