1月7日の新聞に「小中高でキャリア教育 文科省12年度にも試行」と大きく取り上げられていました。文科省がキャリア教育を本格的な導入する方針を決め、教育委員会や企業の関係者による専門家会議を設置し、就業体験等実践的な授業の在り方や課題を検討し早ければ2012年度にもモデル校を選定したい考えを示している事が報道されました。
また、中央教育審議会が、1月31日に第74回総会において「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」(答申)を取りまとめられた事を知りました。答申の概要ですが、問題は、その具体的な取り組みの成果をいかに上げるかにあります。答申では、基本的方向性に基づき、「家庭、地域・社会、企業、経済団体・職能団体、NPO等と連携し、各界がそれぞれの役割を発揮し、一体となった取り組みが必要」としており、協議会等の設立は急務であり、その事は私も議会で質問はしていますが、富士市では一元的組織の設立までには至っていません。その意味では文科省が進めている調査研究協力者会議の設置も、国として大きな英断であり各自治体で推進しやすくなることは考えられます。
2月に出された最新の重要答申としての資料に「キャリア教育の更なる充実のためにー期待される教育委員会の役割—」がありますが、その中では、求められるキャリア教育の充実には、教育委員会の更なるリーダシップが期待されており、キャリア教育を総合的に推進していくには、教育委員会が連携の環境づくりを進める事が書かれており、具体的には、教育員会は市長部局と協力して縦横の連携機能を持った組織(キャリア教育推進協議会等)を設けると断定しています。
何度も言うようですが、協議会の設立は、私は、議会で求めています。
市立高校も4月からスタートします。富士市のキャリア教育は更なる動きは求められることであり、これを機に市立高校だけではなく、一貫したキャリア教育の体系を進めるために小中のモデル校を指定した上で試験的に進めることは必要な事でもあると思っています。このことは教育委員会に求めたい事でもあります。
しかし、キャリア教育と言う言葉がわかりづらく多くの人達への理解促進と現在の教育現場に根強い“進学重視”の体制とどのように調整を図るかは課題でもあると思っています。
でも、キャリア教育は確実に動き出していることは実感しています。