既に9月議会の一般質問を通告している中で、今回の質問項目での一つに子どもの貧困問題について取り上げています。社会的に子供の貧困が6人に1人であるという事が顕在化してから、貧困問題が重要視されてきました。子どもの貧困問題を考える上での重要なキーワードとして、「社会的相続と非認知能力」があります。今議会では、あまり聞きなれない言葉として「社会的相続と非認知能力」について取り上げたいと思っています。
[社会的相続と非認知能力]を簡単に説明すると、[社会的相続]とは自立する力の伝達行為であり、社会的相続は所得と同等かそれ以上に重要であるとされています。貧困とされる家庭に生まれると、その子どもは教育を受ける機会がなく、大人になっても貧困から抜け出せない、ということだと思います。ですが、実は、もっと問題なのは金銭面だけでなく、他人との付き合い方や最後までやり抜く力、自律する力など社会で生きぬくのに必要な力―社会的相続―が、親から伝承されていないことだそうです。
また、「非認知能力」とは、国語・算数・理科・社会といった認知能力(いわゆる学力)ではなく、意欲・自制心・やり抜く力・社会性などの認知能力以外のものを指します。その範囲は広範であり、現行学習指導要領で掲げられる「生きる力」とも重なる部分が多い概念であり、昨今、非常に注目を集めています。非認知能力を高めるためにはなるべく早い段階からの対策が必要となってきているとされます。
貧困問題においての貧困の連鎖の重要な要素として社会的相続を挙げることができます。また貧困問題での効果的な対策として子供たちの非認知能力を上げる必要性を感じています。私は今までも特に生きる力としてのキャリア教育を推進してきていますので、この非認知能力を高める事の重要性を認識しての事です。。
「社会的相続と非認知能力」については講演会やセミナーではよく使われている言葉ですが、貧困問題を考える上では今回の質問で多くの人に知ってもらいたい言葉であると思っています。
その為にも今回、取り上げた貧困問題の中で議会で質問する価値はあると思っています。