娘の成長を目の当たりにして

「お父さん、文化の日って忙しい?」
「用が入っているけど、何?」
「高校、最後の文化祭だから、私の演劇見に来て」
「あ〜そうか、何とか見に行きたいな」
「絶対来てよ、私頑張っているんだから・・・」

と言う下の娘との会話がちょっと前にありました。
娘は、今、高校3年生ですが、演劇部に所属し、部長を務めています。最近、毎日毎日、遅くまで勉強をしていると思ったら、演劇での発表の準備をしていたようです。その最後の公演をどうしても見に来てほしいと言う事でしたので、どんな事が有っても、駆け付けようと思っていました。
(演劇を見る為の列が出来ていました)

葬儀も2つ重なっていましたが、時間を調整し、演劇の開演時間の12時25分に無事間に合い、最後の娘の晴れ舞台を一番前の席で鑑賞をさせて貰いました。
ルイス・キャロルの“不思議な国のアリス”をモチーフにした創作劇でしたが、娘の出番がいつなのか聞いていなかったので、ハラハラしながらいつ出るのか、いつでるのかと待っていましたが、娘が登場した時には、私がドキドキしてしまいました。

でも、ビックリです。
堂々と娘は、自分の役の女王様を演じます。会場一杯響く声は、親バカですが、見ている人達を引き込みます。娘の成長を目の当たりにして、最近は歳のせいか、涙もろくなってきており、目頭が熱くなってきてしまいました。

無事、最後の演劇は終了しました。
演劇の内容も素晴らしかったのですが、部員に囲まれ、嬉しそうな娘を見ていると更に胸が熱くなりました。演劇の発表もそうですが、発表をするまでの道のりはそれなりに苦労をしていたようです。演劇部28名の部長として、まとめ上げてきた成果が形となって現れた瞬間を見て、本当に見に来て良かったと感じると共に、今までの娘の努力を褒めてあげたい気持ちになりました。
(ただ、娘は後頭部をハート形に刈上げ、気合いを入れたと言っていましたが、何の意味があるか分かりません)

娘も気がつけば卒業の年でもあり、来年以降は学校へ行く機会が無くなってしまいます。

娘の学校行事を夢中になって、追っかけて、写真やビデオを撮ったりする事は無くなってきています。寂しい限りです。でも、娘は確実に成長をしている事は喜ばなければいけない事でもあります。
平成22年文化の日、娘の成長を実感しながら、なんとなく寂しさを感じました。