「俺のハンバーグ山本」

 実は、私は、カレーも好きなんですが、ハンバーグも好きなんです。小さな時から、ステーキ屋さんに行っても、肉厚のステーキより、ハンバーグの方が良く、安上がりにできています。
 まして、あさくま・ブロンコビリー・ビッグボーイ・びっくりドンキーのようなチェーン店に行ったら、ステーキを食べた事がありません。どこも、焼き立てで、鉄板がジュウジュウ言って、それなりにおいしいのですが、個人的にはソースの味が濃くて、サラダバーが豊富なブロンコビリーがお気に入りです。
 でも、ホントは、デパートのレストランとか洋食屋さんのサンプルディスプレイのある所のハンバーグが好みなんですが、今は、富士市にはあまり見かける事ができません。 
 40年以上前の小学生の時、吉原の商店街のマキヤの2階にあった、沼津軒で食べた、目玉焼きがのったハンバーグは忘れられません。たまにしか外食ができなかった時代に、吉原の沼津軒は憧れのレストランでした。また、レストランと言えば沼津軒しかなく、父に連れて行ってくれとよくせがんだことを思い出しますが、特別な日にしか行けなかったような気がします。食券を買い、ウェイトレスさんに差出し、机に半券が残され、食事が運ばれてくるのが待ち遠しかったこと覚えています。今はもうありませんが、あの頃の活気があった商店街が懐かしいです。
 

 全国的に有名なハンバーグのおいしい店として、恵比寿に「俺のハンバーグの山本」があります。東京にいる娘を迎えに行った時に、どうしても行きたくて娘に連れて行ってもらいました。午前11時開店ですが、5分過ぎただけで店内は一杯で、11時10分には外に行列ができ始める人気店です。一時間待ちは当たり前だそうですが、ランチメニューは、俺のハンバーグ1680円、ハンバーグ1000円、ハンバーググラタン1100円、生姜焼き1000円、ビーフシチュー1300円と恵比寿のレストランとしては、リーズナブルなお値段でした。

 4人で行き、5品全部を注文し、一通り味見をしました。ハンバーグは肉汁たっぷりでふわふわで柔らかく、俺のハンバーグには真中にホワイトクレームが入りまろやかで絶品です。また、付け合わせにごぼうが入っているのも珍しいです。しかし、ドミグラソースが薄いというかコクが無いように感じました。いい意味で上品な味付けなのかもしれません。一説には、テレビや雑誌に載って、多くの人が押し寄せるようになり、味が落ちたという話を聞きました。話の種として、一度は行きたいと思いましたが、東京まで行き、並んでまではいいかなというのが正直な感想です。(下の娘は、また行きたいと言っていました)
カレーやラーメンやハンバーグを並んでまで食べた時、それだけ期待がふくらみ、感動するくらいのおいしさを求めてしまうので、ちょっとやそっとではおいしく思えないのかも知れません。まあ百聞は一見に如かずという言葉もありますので、何かの機会でいってみたらどうですか?