観光危機管理計画は必要!

 

CIMG2559 CIMG2560視察、研修会、勉強会が続いています。その中の1つに横浜で開催された第18回自治体政策講座において、観光危機管理と言うあまり聞きなれない言葉に興味を抱きながら、「これからの観光 ―誘客と観光危機管理」 と題して日本で唯一の観光危機管理のスペシャリストである高松 正人 JTB総合研究所観光危機管理研究室長の講義がありました。講義内容として、現在、観光は各自治体においても主要な産業となってきており、昨年は、2千万人の外国人観光客が日本を訪れ、その数は増加が続いている状況です。一方、日本の風光明美な景観をつくりだした自然は、さまざまな災害をも日本にもたらしていますが、世界的に見ても災害の多い日本で、安心・安全な観光を提供するため、自治体が取り組む課題についてでした。
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多く自治体では防災計画はあります。しかしながら、観光危機管理を入れ込んだ防災計画はほとんどないと思っています。なぜ今、観光危機管理なのかについては1、安全で安心できる観光地である事は観光客誘致の必要条件である2、安全な観光地である事は競合観光地との差別化の要素となる。3、観光客が観光地の危機管理を求めている。でした。熊本震災がありましたが、あらためてこの20年を振り返ると、多くの危機が日本各地で発生し、観光も甚大な被害を受けています。今後も、さまざまな危機が国内外で発生することは避けられません。そのときに、地域や観光事業者があらかじめ観光危機管理計画を策定し、それにもとづいて現場が動ける仕組みができあがっていれば、観光客の危機におけるリスクを軽減し、危機後の観光事業の復興を早めることができます。

富士市も観光施策に取り組み始めています。東日本大震災や熊本震災でも観光産業は大きな損害が生じています。観光での交流人口を増やす事はもちろんですが、同時に他からくる人への安全対策を考える上で観光危機管理計画は必要であると感じます。