民主党と自民党

民主党の細野代議士と自民党の後藤田代議士の話を続けて、聞く機会がありました。どちらも党の次代を担うエースであり、人を引き付ける話は上手であると感心します。

2人の話を聞いて決定的に違ったことは、後藤田代議士は財政の逼迫した現状認識を示しこの2年間は今の政権から大きく変わる時、変わらないと日本は再生しないとしていました。一方、細野代議士はしっかりした共同体としての政権を担い、来年以降、党の綱領を作成した中でそれに乗っ取ったマニュフェストの実行をしていくので今の政権に大きな期待をもってもらいたいとしています。(国民が求めている事は、この先の期待ではなく、今の苦しい現状をすぐに変えてもらいたいのが現実ではあると思いますが・・)
私は民主党が良いとか自民党が良いとかを言いたい訳ではありませんが、政権交代してからの期待が大きかった分のそれ以上の失望感はあります。だからと言って自民党が良くなって支持上がっているのかというと疑問符はつきます。現状としては、民主党が失墜してきているだけで、自民党にしても決して、期待が高まっているという状況でもないと思っています。
その中でも、今回、細野代議士の話を聞いてよく分かったことは、民主党の思いつきのような発言や行動をとる現状には、党としての理念や規約が定められた綱領がない事が、芯の通った政治が進められない大きな原因であるという事です。政党とは、共通の政治理念をもつ政治家の同志的集団であり、政治権力をめざし、政治権力を通じて自らの政党の政治理念を国民社会の上に実現することを目的とする集団であります。したがって、政党には、政治理念を実現すべき政治目標を示す「綱領」と組織の規律を定めた規約があります。この二つの基本文書があって初めて政党らしい政党になりますが、それが無い党としての成り立っていたのは今までの民主党は、小沢代議士が党のイニシアティブをとり綱領としての役割になっていた政権であったようです。検察に起訴された小沢代議士が、綱領としての役割が機能しなくなりつつある状況になり、今から、綱領の作成に取り組むのは、遅すぎるような気がします。その意味では、綱領作成を含め、民主党も変わらなければいけない時が来ていることを強く感じました。
民主党にしても自民党にしても、言いたいことは沢山ありますが、ただお互いが足を引っ張り合うのではなく、高めあったうえでより良い方向に進むべきことが国民の利益に繋がるのはお互いにわかっているのですが、そのようにならないのは政治の世界では綺麗ごとでは済まされないからでしょうか・・・その意味でも、党は関係なく若き2人の政治家には大きな期待はしています。個人的には政治センスのある2人ですから、いずれはお互いにどこかで結びつくようなことがあるような気がします。
いずれにしても、国民が求めているものは、どの党が良いという事でなく、民主党であっても、自民党であってもどちらでも良く、有事に際しての対応として政党を乗り越えての問題解決であり、本当の政治や経済の安定であります。
今は、地方議員も含め、一人一人が力を合わせ行動を起こし、頑張らねばならない時であると思っています。