「自分を好きになる子」を育てる先生

 教師が教師であるだけでリスペクトされていた時代は終わり、今は、親も子どももナマの感情をストレートにぶつけていくようになりました。

 自分が教師に合わせるのではなく、相手である教師を自分と都合のいいようにコントロールするようになった。これが、いまの子どもや親の最も大きな変化です。

 子どもたちがけ抱えている問題、実にさまざまです。いじめ、いじめられ、不登校、家庭内暴力、リストカット、自殺願望、シンナー、ドラッグ、万引き、援助交際・・・・
しかし、その根っこは同じ。
ひとつは絶えず仲間の視線を気にし、おびえるピア・プレシャーの問題。そしてもうひとつは自分を大事に出来ない自分を粗末に扱うと落ち着くという、自己肯定感の問題です。

こんな時代、何の問題もなく、教師と言う仕事がつとまる方が不思議なくらいです。
しかし子供の悩みも深刻です。
・「私なんて、私の人生なんて、どうせたいしたことない。」
・「だから、どう生きたって、変わらない。」
こんな投げやりな思いが心のどこかにあり、そなため、無気力になって、せっかく能力があっても、それとほとんどいかせないままでいる。
これが今の子どもたちの現実の姿であると思うのです。

(上記の文は、 千葉大学教育学部教授 諸富祥彦著書「自分をすきになる」子を育てる先生、より)

 平岡教育長による教育について、チャレンジ7の研修会で,諸富先生の本を引用して、レクチャーしてくれました。
 現在は、小学生の暴力事件も急増し、暴力の矛先も子供同士だけではなく、教師にも向いている実情もあるそうです。この20年で子供の質がすっかり変わってしまったというベテランの教師は嘆くほどであるそうです。
 「自分の事を好きだ」「自分を大切にしたい」こんなことを言える子供を育てる事の大切さを、現在の問題を考えた中で、教師が取り組まなければいけないと思いました。