ファシリテーターって???

ファシリテーターという言葉をしっていますか?
 
 まちづくりリーダー養成講座で静岡の一番西にある新居町にいき、特別史跡「新居関所」や復元旅館「紀伊国屋」を視察し、街歩きをした後に、ワークショップを開き、歴史的建造物の「小松楼」の活用保存について提案をするのですが、本来の目的をよく理解しないで、とりあえず参加すればいいやという感じで現地へつくと、・・・・

県の担当者から、
「荻田さん突然ですが、今日のワークショップのファシリテーターをお願いします。」
と言われました。
 本当に突然というか、この視察研修も私は、会合の合間に出席していたので、帰る時間ばかり気にしていて、適当な時間で帰ろうと思っていました。
「エー新幹線の時間があるので、最後までいられないかも・・」
「そうなんですか、参加者も少ないのですが、ダメですか」
「うーん。でも、じゃあ、うーん、悪いからやります。ファシリテーターって進行役でしょ」
今まで出席率も悪いので、少しでも言われたことに対しては、お役にたてればと思い、安易にうけてしまいました。
その時点では、ファシリテーターの役割なんか、適当にこなせばと思い、終わり次第帰らせてもらおうと思っていました。

 
 ファシリテーターというのは、地域づくり・街づくりを進める上でよく用いられている、グループワークの世話役という役割の中で使われます。どんな地域をデザインしていくかといったことを、住民やデザイナー、町の商工担当者などの意見を出し合ってコーディネートする場面で使われていますが、ファシリテーターは、いろいろな意見の人たちの合意形成を促進し、そのグループの意見を取りまとめまで進める役割をしなければなりません。
今回、「小松楼の活用、保存策を提案する」というテーマの基に、ワークショップは始まったのですが、まちづくりのセミナーに出ているものの、ファシリテーターの役など今までやったことがなかったことに気がつきました。

 いざ始まると、何をどうやって、進行するか、短い時間でどのようにグループ意見をまとめるか、スムーズにできません。なんとなく、周りの人に助けられ、発表はする事はできたのですが、議員なんて肩書きがありながら、今回、恥ずかしながら、反省する事があります。新居関所周辺まちづくりの会の方々とワークショップを行っていたのですが、ファシリテーターである私の能力不足の為、通り一辺倒のありきたりの話しかできず、行政主導でないまちづくりをなんていう結論では、せっかく県内から集まり、違った見方や考え方を提示し、まちづくりの活路を見出すという提案はできませんでした。
 時間ばかり気にして、適当に引き受けて、何とかなるだろうと思っていたのですが、終わってみて、反省しきりです。自分なりに勉強はできたのですが、実のある提案をする為には、知識不足もある中では、ファシリテーターも安易に引き受けるべきではなかったなと思いました。
ファシリテーターの重要性を感じ、今後、もし、このような機会を頂けたら、もう少し考えた中での進め方をしたいと思います。

 また、最近はビジネスの分野でも、ファシリテーターの活躍が期待されるようになってきました。社内会議で課題を解決する時に、参加者全員が意見を出し合って、うまく調整したいといったことや、組織の活動をマネジメントするような場面でも聞かれますので、有効に活用できるファシリテーターとして引き受けられるようになれるようにします。