キャリア教育推進を進めている、商工会議所青年部の例会において、「プロスポーツ界のプロの人材教育から学ぶ!」というテーマで、講師として、ラクビーの元日本代表選手でワールドカップ出場の相澤雅晴さんが講演しました。
現在、多くの若者がフリーター・ニートとクローズアップされる中で、学校から職場へどのように、円滑に移行していくかが大きな問題となってきています。
多くの若者が、社会や地域に対しての関わりが少なくなり、社会に出る前から、夢や希望を持ちにくい背景があり、自分の能力や適性、将来に対する目標を見失っていることが大きく影響していると考えられます。
こうした現状から教育現場では、児童・生徒が早い段階から働くことに触れ、職業意識を育む、いわゆる「キャリア教育」の必要性が高まってきました。
富士市においても、このような考えの中で、「キャリア教育」の推進も進んできていますが、商工会議所青年部では、地域経済産業の人材育成や確保の為にも、子供達への仕事や職業の理解を促し、また、多くの仕事がある中で、選択枝を広げさせた中での目標をもたす取組を進めようとしています。
今回は、スポーツ界からの観点から人材育成のお話をきけました。相澤さん自身、子供の頃からラクビーをやっていたのではなく、高校一年から始めました。元々、小学校で野球、中学でサッカーをやっていて、高校はサッカーで、推薦入学をしたのですが、先輩との折り合いが悪く、1週間で辞めてしまい、推薦入学である以上、学校を辞めざる得ない状況がありました。ラクビーとの出会いは、学校を辞めない為に、急遽、ラクビー部へ所属したのがきっかけだったそうで、その後、自分に最も適したスポーツであった事が解かり、日本代表選手まで上り詰めたとの事でした。その経験を生かし、今、NPO団体において、スポーツゲームというのを取り入れ、子供達に、一つのスポーツに限定することなく、色々なスポーツを経験させ、可能性を引き出す取り組みをしているそうです。
仕事においても、色々経験させた中で、選べるシステムができれば、途中で直ぐ辞めたりするような事がなくなると思います。可能性を見出してやることも、「キャリア教育」の重大な役割になる事がよく解りました。
相澤さんからは、「失敗は途中で辞めるから、失敗となり、続けて、成し遂げれば成功となる」と締めくくり、商工会議所青年部の取り組みにエールを送ってくれました。
やはり、ラガーマンだけに体はでかくて、迫力がありましたが、話してみると優しい感じの方でした。