地方議員年金制度はどうなる?

 今の地方議員年金制度の仕組みは、強制加入であり、私も毎月、8万以上のお金を支払っています。受給資格は「議員在職12年以上」受給開始年齢は65歳以上。退職後65歳になるか、65歳以上で退職した時から亡くなるまで年金が受給できるとされています。

よく、議員は3期やらないといけないと言われますが、年金の受給資格が12年以上というこの辺から来るのかと思ってしまいます。

その地方議会議員の年金制度は大きな転換期を迎えています。
 平成の大合併により、平成11年3月末3,255市町村であったものが、平成20年3月末には1,816市町村となり議員数の減少、一方年金受給者は急増し、このままでは2012年にも議員年金は財政破綻に陥ることが明らかになったからです。
今年は4年ごとの改定作業の年でもあります。年金財政を破綻させない為に公費負担率を上げて更に税金投入する事は、議員定数削減が叫ばれる状況下では難しいと考えられます。
財政難での廃止する場合の考え方としても、すでに国会議員の年金制度は廃止されたのですが、それにならい現受給者、現会員に十分な保障をした上で廃止すべきとした場合、財源の60%を占める現職議員の掛け金が無くなり、この為、廃止に必要な財源が公費で賄われる事になりますが、総務省の試算で受給者が60年でゼロになるという予測で総額1,3兆円が必要となります。

 今後、総務省が法令改正準備を進めていく事となりますが、年金制度の延命を図るにせよ廃止にするにしても、議員の活動や生活設計に関わることである為に、新政府がどのような判断がなされるのかは気になる所です。

 年金制度について言えば、年金と言う生活保障まで程遠い、負担を強いられている1期生議員だから言えるのですが、個人的には成り立たない年金制度は廃止すべき事であると思っています。企業などの年金は「職業」として勤め続ける事を前提に制度と言うのが一般的な捉え方だと思いますし、議員を職業的なものの位置付けにすると何期も続けて固定化してしまう恐れがあります。
 
 議員年金の見直しも含め、議員定数、議員報酬と政治文化を育てていく上でしっかり考えねばならない事であると思います。