6月議会での私の一般質問通告文掲載

6月24日より議会が再開され一般質問が始まります。
私は25日午前中、2番目に登壇しますが、全国的にコロナ禍での市民の足である公共交通機関の崩壊が叫ばれていますので、富士市の岳南電車を始め地域公共交通機関を守る為にも質問を致します。
質問通告文を掲載しますので、ご確認ください。

1.地域公共交通機関の維持とともに岳南電車の公的支援の在り方について

富士市での日常生活を支える市民の足としてはもちろん、富士市へ訪れるビジネスや観光の移動手段である地域公共交通機関は、コロナ禍において大変な打撃を受けている。

富士市ではタクシー事業者団体からの要望を受け、コロナ対策に係る経済措置として地域公共交通における感染拡大防止を図るため、車内の衛生環境を確保するなど安全対策を講じる交通事業者に対して補助金を交付する支援が進められたが、新しい生活での先が見えにくい状況下で、事業者の自助努力だけでは経営維持は厳しい。

コロナ禍での地域公共交通を維持していくために、国、県の施策はもちろんだが、市としての利用促進策や長・中期的な事業継続支援が必要となっている。その上で、今後も国、県においての公共交通機関への新たな事業継続の対策は強く求めなければいけないことである。

富士市でも公共交通の維持は移動手段の確保やまちづくりを進める上で重要とされる中、特に市内唯一の私鉄である岳南電車については既に公的支援の導入がされている。

その公的支援の導入経緯としては、岳南電車は富士市において、長年、多くの市民に公共交通機関として利用されている。しかしながら、平成23年3月、貨物輸送の終了とともに、経営難が表面化したため、富士市からの公的支援として、平成24年度から6500万円の補助金を出しながら、富士市における社会基盤として事業者の自助努力と行政の適切な関与が行われた。平成27年度以降は補助金を6200万円に縮小しながら3年間の公的支援を行ってきた後、社会情勢も含め平成30年度以降の支援の検討がされた。結果的には社会便益を勘案して、平成30年度より補助金は6200万円、支援期間については鉄道事業の特性を踏まえながら安全かつ安定的な運行のために5年間となった。

支援期間が5年間になっての公的支援が始まり、岳南電車は単なる公共交通機関としてだけではなく、観光資源としての位置づけを確立しながら、様々なイベントで市民と関わりながら平成30年度以降も順調に業績を伸ばしつつあったものの、令和2年度に入り予期せぬ世界的な出来事として、新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの産業に多大な影響を与え始めたのは周知の事実であるが、その影響は公共交通機関にも直撃し、他の公共交通機関同様、岳南電車にも及んでいる。市民の不要不急の外出抑制中も、ライフラインとして運行をしなければいけない、休業できない企業として経営に大打撃を受けた。また、自粛解除はされたが、観光需要に関してはイベントの中止等を受けて観光誘致ができない状況は、厳しい状況に拍車を招いている。この影響は、今後もイベントの中止や観光資源としての利用が激減する状態が延

長すると考えられ、厳しい経営状況が続くと思われる。

現在の岳南電車は単なる公共交通機関としての役割だけではなく、まちづくり特に工場夜景都市としての富士市の連携施設としても重要な観光資源として位置づけられ、市の観光施策においてもなくてはならない施設である。

今後も、観光資源としての活用や富士市のシティプロモーションを担っていただく上では、事業者の自助努力はもちろんだが、現在の有事に至る支援は必要とされる。今年になり文化的価値等、様々な取組を進め、機運も盛り上がってきていた最中での経営悪化は不本意であり、今まで富士市の重要な公共交通機関として公的支援は示されているものの、これからも厳しい経営状況が続けば、企業としては撤退も余儀なくされるおそれが考えられる。

今回のコロナ禍における人々の行動変容は富士市の公共交通機関にもたらす影響は大きく、冒頭述べたように地域に必要な公共交通機関を維持する上では各公共交通機関のガイドラインも示されたが、アフターコロナでの地域公共交通の崩壊を防ぐためにも国、県及び市独自のさらなる支援はもとより、観光・文化資源でもある岳南電車については利用喚起も含め、行政の適切な関与は必要であり、同時に支援の枠組みとしての公的支援については早期に再考して拡充を示すべきことであるため、以下質問する。

(1) コロナ禍での公共交通機関(鉄道、バス、タクシー)の影響をどのように捉えているのか。また、地域公共交通の役割を担う今後の公共交通機関の維持についてどのように考えるのか。

(2) 既に行われた公共交通機関への支援に地域公共交通感染拡大防止対策事業があるが、そのほかに公共交通事業者への緊急経済支援はあるのか。今後どのようなものが検討されているのか。

(3) 市として利用喚起や利用促進での支援は検討されているのか。例えば、新たに本年度より変更された市が進める高齢者運転免許証自主返納を推進することへの強化を含め、さらなる回数券の拡充や市内等を回遊するマイクロツーリズムの推進について考えられないか。

(4) 市として国、県に対して地域公共交通維持のための事業継続や産業振興の支援要望は進めているのか。

(5) 100年に一度の経済環境の変化に対する有事と言えるが、岳南電車側と具体的な支援について話合いは行っているのか。

(6) 岳南電車の公的支援についての枠組みは既に平成30年に確定しているが、コロナ禍で先が見えない状況の中、新しい生活様式の担保としても岳南電車の公的支援期間についての拡充が早期に求められると思うがいかがか。

ご興味のある方は、ネットでご確認をお願いいたします。