9月4日まで防災週間でもありますので、防災つながりで、先日視察してきた三鷹市の防災公園について掲載します。現在、三鷹市では、三鷹市役所に隣接する青果市場跡地を中心とした約2.0haに平常時は緑豊かな公園、災害時には一時避難場所となる防災公園を整備しています。敷地内には、地下2階、地上5階建ての「元気創造プラザ」新設していますが、「元気創造プラザ」の特徴は老朽化して建て替えが必要な市内5つの公共施設の機能を移転し、集約した多機能複合施設でありました。
施設的には1階から4階には順に、子ども発達支援センター、総合保健センター、福祉センター、生涯学習センターが入っています。5階には総合防災センターが置かれ、災害時には災害対策本部として機能します。災害時には一時避難場所となる公園部分の地下には総合スポーツセンター。平常時には子どもから高齢者まで幅広い市民に多様な目的でご利用いただける「元気創造拠点」の機能を果たすと共に災害時には一時避難場所や災害対策本部として機能する「防災拠点」になる施設とすることをコンセプトに取り組みが進められていました。ただ、250億程度かかる事業費は、厳しい財政状況での、市単独では土地を購入したり公共施設を建設したりすることは困難で、特に三鷹市は地方交付税の不交付団体ですので、公共目的の施設建設に対しても国や都からの補助金はほとんど出なく、補助を受ける事が可能な場合でも補助率は低い状況でもありました。その後幅広い視野で調査検討を続ける過程で、用地の有効な活用手法と判断したのが、独立行政法人都市再生機構≪UR都市機構≫の「防災公園街区整備事業」の枠組みでした。この事業は大都市地域の既成市街地で防災強化を図る事を目的に、地方公共団体の要望により、UR都市機構が土地を取得して、防災公園と周辺市街地の整備、改善を実施するものです。しかも、防災公園の用地取得費用と整備費に、国庫補助金を活用できるのが特徴です。防災対策本部長でもある市長としては、市役所隣地に防災センター及び防災公園を確保することの意義は大きいと共に、周辺市街地の整備については懸案の公共施設の耐震化及び老朽化対策を多機能複合施設として集約する事が有用であり、UR都市機構の「防災公園街区整備事業」を活用しながら、防災公園用の土地の購入費を整備費用については国庫補助金を活用しての事業として取り組みです。財政状況が厳し富士市での財源の捻出の仕方は大きな課題ですが、三鷹市の知恵を絞っての進め方は参考になました。
富士市市でも必要な公共施設整備はあります。富士市も財政的には市単独で進められない状況である以上、補助金へのアプローチを含め様々な手法の取り組みは検討しなければいけない事であると感じます。
本年度末、三鷹中央防災公園・元気創造プラザが竣工されます。あらためて視察してみたいと思っています。