沼津市の津波対策は?

静岡県下において、津波による最大の被害が想定されている沼津市で発行している東海地震における津波対策「地震・津波防災マニュアル」を基に、沼津市の津波対策状況を会派で視察してきました。

沼津市は、大規模地震対策特別措置法に基づき、昭和54年に地震対策特別強化地域に指定され、昭和55年に沼津市地域防災計画「東海地震対策編」を策定し東海地震対策を市の重要課題として取り組んでいます。

沼津市の「地震・津波防災マニュアル」の中には、避難路の整備、津波警告看板、避難経路図表示、避難誘導看板、海抜表示板の設置、津波避難タワー、津波避難協力ビル、その他に静岡県事業として沼津港航路水門「びゅうお」、多比地区防波堤の整備についても記載されておりそれをもとに確認してきました。

詳しい内容は、沼津市の発行の防災マニュアルに記載されていますが、今回、特に確認したかった津波タワーは、想定される津波高より、2メートル高く設計され、緊急的、一時的に津波から住民を守るよう、平成18年西浦立保地区の西浦保育園の横に、平成20年内浦重須地区、平成21年に西浦木負地区に設置されていますが、今後も津波タワーを付近に避難ビルが無く、津波避難経路を使用して、予想される津波到達地点までの距離がある地区を対象に随時設置されていくそうです

最後に、視察した沼津港大型展望水門、愛称「びゅうお」は大地震などにより発生する津波が沼津港の内港と外港を結ぶ航路から進入する事を防ぎ、津波から港の背後地の50ha、 9,000人の地域と人を守るために水門として完成しています。
津波をシャットアウトする扉は、幅40m、 高さ9.3m、重量は406tと日本最大級です。一般公開されている展望回廊には、入館料100円払えば両岸に設置した13人乗りのエレベーターにより昇ることができます。両岸の機械室の周囲を展望回廊がまわっていて、この展望回廊の床は、地上約30mです。両側の展望回廊を幅4m、長さ約30mの連絡橋がつないでいて、北には愛鷹山、富士山、南アルプスを望み、遠く清水まで見渡せます。また、箱根連山や沼津アルプスを見渡し、眼下には我入道海岸が広がり、その先に駿河湾に突き出した大瀬崎をくっきりと見ることができ、東西南北360度の展望を楽しめます。
それなりの津波対策は確認できましたが、東日本地震を見てくると現在の東海地震の第3次想定の対応施設では、今、求められている3連動を含む想定外の対応ができるのかは気になる所でもありました。