全国の都市において、「夫婦で訪れたいまち」調査において、上位にランクされている、近江八幡市は、美しい風景を残したまちづくりが進められています。美しい町並み、伝統的、文化的風景、景観に取り組む近江八幡市の風景づくりを視察しました。
近江商人発祥地の一つと知られる近江八幡。豊かな水をたたえる琵琶湖をはじめ、四季折々の表情を見せる湖辺の野山、日本一の佳観を誇る水郷、良質な水田、水と緑の織りなす自然環境に恵まれ、伝統的な農村集落や鎮守の杜、市街地に目をやれば城下町の風情を残す八幡堀と近江商人の重要伝統的建造物群、大正ロマンの香りがする建物、近江八幡の風景、町並みに観光客が右肩上がりで増えています。
里山・よしのある風景・町並み
観光ボランティアガイドの方の話によると、近江八幡の伝統的な落ち着いた町なみを体感すると、癒し、質実剛健、質素倹約、コミュニティの良さ、美しさ、開放感などを感じる事が出来、セットして造られたテーマパーク的なものではなく、日々の営みがある本物のまちの風景に感動するからだそうです。
近江八幡市の風景の取り組みは、昭和40年代の青年会議所による八幡堀(八幡川)の修景保存運動から始まっています。その後、風景づくり条例の制定に取り掛かり、日本で初めての、「景観法」が制定されました。現在は、自然、歴史、文化等の様々な風景が存在し、それぞれの特性を保ちながら、6つの特性を持つ風景の区域に区分されています。
八幡堀の風景・堀の石畳、板張りの蔵、水辺の風景
もし、八幡堀が埋められていたら今日のこの美しい風景は存在しなかったのかも知れません。時代時代のまちづくりの中で、流行に流されることなく50年100年先のまちのあるべき姿をまちづくりが重要である事が考えさせられました。また、風景づくりは、伝統的な風景を死守するということではなく、新しい時代の流れを取り入れることも必要であり、次世代のために環境への取り組みを妨げることなく伝統的な風景を活かしていきます。近江八幡の風景は、市民の熱い思いが主体であり、市民がともに考え、素晴らしい風景を守り、育んでいます。
説明を聞いた後、まちを散策したのですが、心が落ち着き、余裕ができたら、妻とまた訪れたいと感じました。
また、近江八幡市は富士宮市と夫婦都市を結んでおり、交流があり、昼食をとった「ひょうたん」という料理屋さんに富士宮から、3年前のミス富士山(旧姓、塩川さん)が嫁いできているそうです。
視察は池上副議長が対応してくれました。
夫婦都市って何ですかと聞くと、
「琵琶湖が女性で、富士山が男性という関係で夫婦都市になりました」
というお答でした。