7月は社会を明るくする運動月間です。須津地域でも、安心安全なまちづくりを推進する為の地域啓発の一貫として、日曜の夜に講演会が開催されていましたので、妻と参加してきました。
講演内容は、「人はなぜ?非行・犯罪を犯すのか」と題し、元県の職員で現在、スクールカウンセラー、富士市特別支援教育専任相談員、そして保護司を務める臨床心理士の房間貞(ふさまただし)氏が、実例を交えた中で、愛着・信頼そして感情コントロールの形成についての話でした。
要訳すると、非行・犯罪とは周知されているのは、少年の触法行為、虞犯行為、成人の犯罪の行為等の総称でありますが、現在は、万引き、自転車盗が非常に多く、罪を犯してもその行為に対しての反省は稀薄である事は再犯性が多い事が物語っています。青少年が万引きをして捕まると、警察に通報され、児童相談所に連絡があるそうですが、親の中には、お金を払えば、良いと片付けてしまう人もおり、犯罪を生む背景には、家庭環境、特に親が大きな影響を与えていることが考えられます。また、非行を犯した多くの子供達は、乳幼児期に保護者に適切に養育されていないことは明白です。その為には、人生の初期の感情システムの形成をするのに最も重要なことは、「信頼できる保護者の存在」であり、「保護者に適度に愛されているか」を感じさせられことだそうです。家庭と親の役割がしっかりなされない事に、非行や犯罪を引き起こす要因があることが説明されました。その他にも、発達障害から見た非行傾向の理解についても話されましたが、いずれにしても、非行はただ、叱るだけでは効果は余りないと言われ、最後には、先生が作った標語で、
「見つけたら 許すな 小さな非行の芽」で締めくくられました。
今回 妻は、チラシを貰い、珍しく興味を持ったようで、ぜひ聞きたいという事で、夫婦で勉強させてもらいました。いつも思うのですが、このような、有意義な会を開催しても、同じような方の参加が多く、幅広い参加が本来されれば良いのにと感じます。
講演が始まる前に、音楽会を開催し、趣向を凝らしており、音楽会は子供達が参加し和やかな雰囲気で大変良かったです。でも、本来の目的の講演は、子供を引率で連れて来た人達は、子供を連れて帰るので聞く事が出来なかったようです。今回の内容は、子育てをする人、している人にぜひ聴いてもらいたい話でした。
家庭や地域で犯罪をなくす運動を進めてはいるものの、なかなか人を集める事や理解を推進していく難しさを感じました。