「農地・水・環境保全向上事業について」
「地上デジタル放送の移行に伴う問題について」
お許しを頂きましたので先に通告いたしました、「農地・水・環境保全向上事業について」と「地上デジタル放送の移行に伴う問題について」の2項目について質問いたします。
今、全国の農業集落で過疎化、高齢化や混住化が進行して、農地や農業用水など資源を守る地域の「まとまり」地域力が弱まってきています。また、市民の環境への関心が高まる中で、良好な農村環境の形成や環境を重視した農業生産への取り組みが求められています。平成19年度より農地・水・環境の良好な保全と資質向上を図る地域共同の取り組みを支援する農地・水・環境保全向上対策がはじまりました。多くの自治体においてこの事業を取り入れ、開始していますが、富士市におきましても、農地・水・環境保全向上対策として、平成19年度の新規事業として優良土地区画でもある圃場整備をおこなった冨士東部土地改良区で行う計画をたて、農用地域共同活動事業費として予算付けをし、本年度より計画を実行をいたしております。
農地・水・環境保全向上対策事業に関しては、平成11年7月に制定された食糧・農業・農村基本法を受けて、平成17年3月に今後の農業政策推進の指針となる「食料・農業・農村基本計画」が閣議決定されました。この計画をうけて、「経営所得安定対策等大綱」を策定し、平成18年4月にモデル支援事業として全国の約600地区で実施されました。平成18年6月農政改革3法の成立7月実施要綱の具体的内容の一つとして、農地・水・環境保全向上対策がありました。平成19年4月より実施要綱に基づいて、農地・水・環境保全向上対策内の支援事業として共同活動支援を本格的に実施することが決定しました。
この対策により様々な状況変化に対応し、将来にわたって農業・農村の基盤を支え、環境の向上を図ります。そのために農業者だけではなく、地域住民、自治会、関係団体などが幅広く参加する活動組織を新たに作り、これまでの保全活動に加えて、施設を長持ちさせるようなきめ細かな手入れや農村の自然や景観などを守る地域共同活動を促します。また、地域共同活動に加えて、営農活動の支援として、化学肥料と化学合成農薬の5割低減等の環境にやさしい農業にむけた地域での取り組みを促すとパンフレットにうたっています。趣旨の中では農地・農業用水の資源は、食糧の安定供給や多面的機能の発揮の基盤となる社会共通資本であるとしていますが、高齢化、後継者不足で、資源の適切な管理が困難であるのが現実です。農業の将来を考えた上でも、農業者以外の人が携わることが重要であります。その為に、地域住民等が参画した活動組織が一定の要件を満たす資源保全向上活動を実施した場合、活動区域の農地面積10アール当たり、田の場合4400円、畑の場合、2800円を事業採択年度より5年間受け取ることできます。支援交付金は国が50%、県と市が25%の割合です。支援事業の実施主体は県、市、農業団体等から構成される地域協議会で、地域協議会が活動組織を承認しております。
新聞報道により、8月9日に、東部土地改良区活動組織として、「富士山のふもとの郷を守る会」が発足し、地域協議会の農地・水・保全環境保全向上事業の承認がされ、活動が正式にはじまったことを知りました。農地面積、田畑をあわせると297,6ヘクタール、事業規模にしても、年間1200万円以上で県内でも最大の農地・水・保全環境保全向上事業であると思われます。新規事業ですので行政も力を入れて頂いている状況とはおもいますが、富士山がたいへんきれいに見える場所での事業ですので、今後の活動が期待されていますので、以下の2点を質問いたします。
1点目としては、富士市においても多くの農業者及び農家があり、田、畑があると思いますが東部土地改良区で事業が始まった事業の導入経緯、また、計画実施状況は5年間という期間での今後の取り組みはどのようにしていくのかお伺いします。
2点目としては、将来的にも農業支援として、市内においてもっと多くの所でもこの事業を採択させなければいけないと思いますが、行政として他地域への事業の採択推進はどのようになっているのかお伺いいたします。
2項目目として、2001年の電波法の改正により、アナログ放送の周波数が10年以内に停止されることとなりました。すべてのテレビ放送がデジタル化され、2011年7月24日にアナログ放送が終了いたします。私達の生活の一部にはテレビ文化があり、日常生活の中でほとんどの人にとってなくてはならないものでもあります。テレビ放送は今から50年以上前に始まりました。その後、テレビは2つの大きな変化を遂げました。最初の進化はカラー化です。今ではカラーは普通となりましたが、白黒からカラーに変わった時は驚きました。そして、次にハイビジョン化です。きめ細かい映像に目を見張った訳ですが、今、さらに大きな進化の時期を迎えています。それが、テレビのデジタル化で50年以上続いたアナログ放送を思い切って終了し、デジタル放送に完全に移行する訳です。すでに音楽もビデオもデジタルの時代に入り、世界の20以上の国でデジタル放送はされ始め、デジタル放送は世界の潮流になりつつあります。あらゆるものがデジタルに向かう中で、日本はテレビの大変革に乗り出したのです。
総務省で発行しているパンフレットによりますと、地上テレビ放送のデジタル化の理由として、大きく4つあげています。その1として、電波はすでに目一杯使われ、アナログ放送のままではチャンネルが足りない状況になっています。デジタル化すれば周波数に余裕が作られ、空いたチャンネルで、更なる情報化社会の為に電波を使えるようになります。その2として情報サービスの高度化、テレビがもっときれいに便利になり、高齢者や障害のある方へのサービスが向上します。その3としてネットでテレビがつながり、誰もが情報化の恩恵を受けられる社会となります。その4として放送のデジタル化により様々な分野に経済効果が波及し日本経済の活性化につながるとしています。
テレビ受信機は全国、約5000万世帯にあります。台数にすれば1億台以上と言われています。しかしながら、いまだ、一般の人たちには詳しい地デジ化の事実は浸透していない状況で在り、スムーズに移行できるか疑問が持たれはじめています。また、移行に伴い、今まで使うことができたテレビが使うことができなくなり、大量の廃棄物となることも予想できます。行政としても他人事ではなく、市が保有するテレビにおいても、庁舎をはじめ学校、公民館、病院等の施設においても相当数あると考えられ、整備計画も考えなければいけない状況もあると思います。行政運営や市民生活に混乱をきたさぬよう段階的な準備が必要と考え、2011年7月24日まで4年をきった中で、国の施策とはいえ、自治体独自においての想定される問題の解決を国へもとめたり、市の施策があるべきで市として本格的問題の取り組みが必要な段階であると考え、次の2点を質問いたします。
地上デジタル放送移行に伴う考えられる問題は多くあると思われます。国の施策として制度が変わる訳ですが、国や県もそれなりの行政支援をすべきと考えます。まだ、そのような動きはないと認識しておりますが、1点目として地デジ移行に関して現在、富士市としてどのようにとらえているかの見解をお伺いいたします。
2点目としては、円滑に移行を進めるためや、移行に伴い生じる問題、移行後の有効利用等検討すべき課題があると思われますが具体的に3つの事柄についてとりあげました。
一つ目として、テレビは日常生活の中での大切な情報源である以上、情報格差が、生じさせない為の難視聴地域やいわゆる低所得者層や高齢者等の切り替え難い人への配慮は必要であり何らか対策を検討するのか
2つ目として、一億台以上のテレビが切り替わり、またそれに伴う機器の廃棄が考えられますが、チューナーだけの対応としても、多くの不必要なテレビがでます。家電リサイクル法により業者にお金をだし引き渡す形を今取っていますが、今後不必要になったテレビの処理においても簡単に捨ててしまう人の増加も考えられます、不法投棄増加に関してもそれなりの準備の必要性を感じますが如何なものか
3つ目として、デジタル放送の有効性というのは非常に大きいものと考えられます。映像がきれい、高質なハイビジョン映像あるということに加え、データ放送であるとか、地域特定受信、双方向というメリットもあります。データ放送や文字放送またサーバー放送を活用した情報コンテンツとしての市民サービスの向上の活用が可能になる為、政策の策定に組み入れる取組をしていくべきと考えますが如何なものか
以上の事柄をお伺いし、一回目の質問とさせていただきます。