中小企業は淘汰の時代

「地域経済活性化のための中小企業の変革課題」のテーマで東洋大学経済学部の増田安良教授の講演を聞く事ができました。

主な内容としては、日本経済の現状・展望、民主党政権の経済政策と課題、成長産業は何か、中小企業の運営、金融の動向、地域経済活性化の為に、でしたが、大学の教授である為に、話の内容は資料が多く大学の講義のような感じでもありました。
 気になる点としては、政権交代により、「コンクリートから人へ」とし、公共事業の打ち切りを始めとした企業救済から個人救済へ変換され、企業経営を救う経済対策がない中では、企業が事業転換や高付加価値を付けた経営をしなければ生き残れないとしていましたが、わかっているけど簡単にはいかないのが中小企業の経営だと思います。
 また、亀井大臣が発表した返済執行制度は、既存の融資の借り換えを国の信用保証にするとか猶予期間は3年間とするとなどの検討中の項目はありますが、問題点として、民間の賃借契約に介入であり、財産権の侵害にあたり、新規貸し出しはかえって抑制され中小企業には逆効果とし、執行前には、リスクのある企業の貸し剥がしが始まるとしています。確かに、すでに私の知っている会社でも、銀行の貸し剥がし、貸し渋りによる倒産が現実に最近ありました。昨年にも増して、年末から年度末にかけて、中小零細企業の倒産は増える事は予想されます。
 今までの政治が悪いと言われればそれまでですが、不況下における政権交代により、中小企業は淘汰の時代に突入したのかもしれません。一体どうなっていくのでしょうか、大いに不安でもあります。
 企業収益が減る事は、今後、自治体財政も弱まる事は考えられます。