防災の日を前に、8月31日の静岡新聞一面に大きく「津波防潮堤見直し 富士・田子の浦港」と掲載された記事を見て驚いた人は多かったと思います。
田子の浦港の防災対策は「田子の浦港振興ビジョン」が策定され田子の浦振興ビジョン推進協議会において進められてきていましたが、田子の浦港振興ビジョン協議会での第7回防災部会において田子の浦港周辺での津波対策として進められてきた防潮堤の整備は事業費が多額にかかる事から、費用対効果が見通せず見直しをする事の方向が示されています。この事で今後、防災から減災へのシフトにせざる得ない状況になったと思います。今まで1000年に一度のレベル2の地震が来ても浸水が最大3メートルとされた津波を防潮堤で防げれば、周辺企業及び住民への津波被害が無くなり、県下一安全な港になるべく事業が平成27年に概算事業費46億円が提示され早期事業が求められていました。しかしながら、今回、当初積算された事業での防潮堤整備についての課題を含む全体的な見直しが求められ再度試算し直したところ160億円と事業費が3倍強に膨れ上がり、多額の事業費については費用対効果の点からも市民理解が得られないのではとの方向性が示されました。個人的には、田子の浦港への防潮堤事業に関しては、事業予算の関係から事業着手が遅れているのかと思っていましたので、今までも早期事業着手をするよう市に要望してきており、来年度の予算要望もするつもりでいました。ですから今回の事業の見直しが図られ、方向性として事業予算が膨らんだので、今まで予定されていた防潮堤事業が変更せざる得ない状況については突然の話でもあり私も驚きました。
新聞を見た方からこの事について議員は承知していたのかと言う連絡がありましたが、協議会自体の開催日が知らされている事でなかったので議員も新聞で事業進捗を知るような状況でありました。進め方としては協議会の内容も報道される事を前提に、事業進捗についても、協議会で話されている事に対しての重大な事については、新聞で知るのではなく、事前に議長、委員長にも説明があっても良かったのではと思う部分はあります。
今後、防災から減災へシフトをしながら静岡モデル推進検討会で検討されていきロードマップが立案されて議会にも報告がされるようです。防災には絶対が無い事は分かっています。被害を最小限の抑える減災の考え方は基本的な考え方であると思います。減災対策は当然のことで、今までも企業住民が減災対策を進めながら防災対策はすべき事であると思っていました。ですから、個人的にはこの事業推進には時間をかけていましたので減災から防災へ進むと思っていました。多額の事業費がかかる防災対策はできない事業であると言えばそれまでですが、今後更に、賑わい創出での産業、観光を売り出していく中では安全、安心というイメージはお金で換算できない部分もあると思います。どうやったら事業費が工面できるかと言う考え方もあっても良かったのでは・・
ロードマップの策定では、あらためて防潮堤で津波を防ぐの止めたのではなく、進化させての対策をしっつかりと進めていく事を望みます。