毎年8月26日は、増川にある圓照寺で、「岩船地蔵尊大祭」が開催され、檀家や地域住民が多数訪れる地域のイベントでもあります。昨年も、抽選会の時には、人で境内は一杯でした。しかしながら、今年はちょっと、いつもと様子が変わっていました。
東部地域では様々なお祭りが開催されます。お祭りの日は、朝から、花火が上がり、「今日はどこでお祭りをやっているのかな」と家族でも話題に上がり、「どこどこだよ」と言われ、「あ〜そうか、じゃ今日は早く帰ってこなきゃ」みたいな会話が交わされます。その意味では、花火が上がる事により、人を集める宣伝効果はあります。その宣伝効果が有る花火が今年の地蔵祭りでは、お茶の栽培をしている方々から、花火のカスがお茶畑に落ち、お茶を刈る時に、機械が故障してしまうと言う事で、中止となりました。花火が上がらないと言う事は、祭りの最後の締めくくりとして寂しいなと言う思いもありましたが、そのような事情では致し方ないと諦めていました。ただ、その時には、夜の花火が上がらないのは、祭りの盛り上がりに欠けるという心配事しかなく、昼間の花火が上がらない事による影響はあまり考えられていなかったようです。また、花火が上がらなくとも、63回の歴史もあり、数日前から新聞やポスター、のぼりを掲げてあったので、地域住民には十分告知出来ているとも思っていました。
でも、ふたを開けてみると、いつもだったら、始まる前から抽選会の申し込みで列が出来ていたのに、境内には関係者ばかりで、人が集まってきていません。そこで、皆から聞こえてきた声は、「やっぱり、花火が上がらなきゃ、来ていいのか、どうなのか分からないよ」「朝から花火が鳴らなきゃ、祭りがないと思ってしまうよ」等々出てきました。
今年も境内での催し物には力をいれ、「献灯」「火舞い」「第六天太鼓」は幻想的で素晴らしいものでしたし、出店も増やし来ていた方々に楽しむ工夫はされていましたが、昨年の半分以下の集まりのお祭りでもありました。花火の影響の他にも、平日である事、子供達の学校が始まる事等その他の要因も考えられましたが、花火が上がらない影響は大きすぎたようです。
富士祭りでも、最後に花火が上がらないのは、人が帰ってしまい盛り上がらなかったと言う話もでましたが、やっぱりお祭りは花火がつきもののようです。今回私も、檀家としてお手伝いをしましたが、人が集まってこそ、イベントは成功すると言う事を感じると共に人を集める難しさを痛感致しました。
来年はこの経験をしっかり活かし、元の賑やかなお祭りになればと期待しています。