「愛しているよ カズ」を見て、聞いて。

小児ガンに罹り、7年9カ月で生涯を閉じた光武上総(カズ)君の『愛してるよ カズ』のテレビドキュメンタリー番組として放送されたDVDの上映と、カズ君のお母さんである綾(リョウ)さんの闘病の体験談を通した子育て論の講演会を富士青年会議所の1月公開例会で開催をしてくれたので参加してきました。

生まれてから3度もガンを発病して闘病生活を送る日々のこと、家族の関わりやそのなかで笑顔を絶やすことなく、病院や学校の関係者と接しながらの生活や、そして、余命2ヵ月と宣告された息子の終末期をどの様に過ごしたか、また、最期をどのように看取ったのかを映像で見た後、綾さんがこどものガンと向き合いながらの親子の家族の絆の強さや育児についての考え方を学ぶ事が出来た貴重な時間でもありました。
私も2人の子供を持つ親でもありますが、幸いな事に2人とも大きな病気にはならずそれなりに成長はしてくれています。でも、いつどのような事が起きるのかは分かりません。DVDの上映では、病気になったら当たり前の事なのかもしれませんが、懸命に生きようとするカズ君や最後まで望みを捨てず愛し続ける家族の姿を見ていて胸は熱くなりました。
「カズと手をつなぐ事が大切」
「7年9カ月、お別れする瞬間まですべて幸せだった。育てさせてくれてありがとう」
「カズの死が何かに役だっている事がうれしい」
と言っていた母親の綾さん。
カズとリョウチャンと呼び合う親子関係。
聞けば聞くほど本当に素晴らしいお母さんでもあると思います。また、支えているお父さんや娘さんも素晴らしいと思います。ガンという運命を背負って生まれてきたカズ君は、多分、生まれて来る時に、きっと光武さんのお父さんとお母さんを選んで生まれてきたと感じずにはいられませんでした。
(長崎から家族全員で富士市に来てくれました)

小児ガンは治癒率が7割と向上はしてきていますが、しかしながらまだ子供の病死原因では1位です。成人のガンに比べ発病が少ないことから、発見が遅かったり、専門医が少ないことからの治療が受けられない状況もあります。小児ガンの治療は基より、発病した後の家族の生活や治った後の社会的支援はまだまだ必要な事でもあります。
(ゴールドリボン・ネットワークの松井理事長)

会場には小児ガンの子供達を支える活動を進めているNPOゴールドリボンの松井秀文理事長もきており、講演会の終わりに、小児ガンへの理解と協力の支援を訴えました。

今回の講演会を私にとっても、ただの感動の話で終わらせない為にも、自分ができる活動や行政ができる事はどんな事なのか考えた上で取り組たいと思っています。