国際ソロプチミスト富士が取り組んでいる食育活動の一環として主催する食育シンポジウムが、市及び教育委員会の共催で、ロゼシアターの中ホールの2階席まで一杯になるほどの盛況の中で開催されました。
記念講演として、東京農業大学名誉教授、発酵学者、文筆家であり執筆活動の傍ら、講演やテレビ出演等多方面で活躍する、食に関しては有名な小泉武夫先生が、「ハツラツ元気を作る“食”の知恵」と題し話してくれました。
かなり有名な方でありますが、私は実際の話を聞くのは初めてで楽しみにしていました。
内容としては、
現在、小中学校内での暴力が6万件という新聞報道を読んで、荒れてきた理由として2つ挙げ、1つは家庭教育(しつけ)2つ目としては食べ物の変化とし、2つ目の食べ物に関しては、心と体をつくる大切な事であるとした中での話を展開してくれました。
興味深い話としては、医食同源については、沖縄は長寿県と言うイメージがありましたが、琉球時代の中国文化に変わってアメリカの影響による食生活の変化は、すでに長寿県では無くなっており、すぐ近くに位置する昔と同じ食文化を継承する奄美大島エリアの徳之島が長寿として日本一になっていると言う事や、地域の事例として、10年前から地産地消や地元食材を使った食育に取り組んでいる南国市では、子供達にお米作りを体験させたり、地元のお米を電気炊飯器によって給食の時間に炊きたてのご飯を提供したり、使用している食材のマップをつくったりしている等教育の中心に食育を取り入れ、その効果として、1、病気が無くなった2、成績が良くなった3、いじめがなくなった4、食べ残す事が無くなったとし、また、全国280か所で「自分達のまちが好きか」というアンケートした結果においては断トツで一番に南国市の子供達がなっていた事は、自分達のまちの物を食べるてる子供達であるからの結果であるとしていました。小泉先生は、ぜひ一度、南国市へ行ってその状況を確認してもらいたいと言っていましたので機会があれば視察に行きたいと思っています。
「小学生の英語教育より、本当の国際人とは、自分の生まれた国の文化を伝承する事」
「日本の食文化は素晴らしい。自分達で食べ物を作り、自分達が住むまちを考え、地元を活かした教育。また、食育と言うのは子供にとっての教育ではない。大人の教育であり大人の食育の必要性がある事」
大変勉強になりました。
その後のパネルディスカッションの「食べる事は生きる事」も、各パネリストの話は興味深いもので、最後には、小泉先生は会場の人達にこれだけの多くの人達が参加する富士市の食育は成功するし、文化度が高いと言ってくれていました。
富士市食育推進計画として、富士山おむすび計画があります。4月からは、更なる推進を図る為に、食育推進担当から食育推進室に組織改正されます。
小泉先生が言うとおり、富士市の食育を成功させてください。