商工会議所と地域のパイプ役を担う、平成21年度商工振興委員の委嘱式が行われ、再任、新任合わせて99人が委嘱され、私もその内の1人として委嘱状を頂いてきました。
毎年、その際に講演会が開かれるのですが、本年は、100年に一度とい未曾有の不況という状況を踏まえ、日本銀行静岡支店の武藤清支店長が「経済の展望と課題」について話されました。
サブプライムローンに端を発した金融恐慌が世界的な不況を生じさせ、非常に厳しい状態である事は、多くの方が実感している事です。昨年末、また年度末と県内においても、良い状況ではなく、一刻も早い景気の底入れが待たれている訳ですが、データで示されるものは、今までにおいて、最悪の数字が示されており、深刻さは増しています。
武藤支店長は、設備投資などはせずにキャッシュを確保しながら、長中期的な展望を持ちつつ、今をしのぎ、ピンチからチャンスに変わる機会を待つとし、このような時だからこそ、当り前の事をきちっとこなす仕事に徹する「凡事徹底」の大切さを訴えていました。
「凡事徹底」いい言葉であると思います。でも、本当に困っている会社にとって、言葉だけでは救われません。確かに、朝の来ない夜はないと思いますが、実際、私の知り合いの会社でも、年度末で倒産や廃業があります。仕事を続けたくても、できない状況であり、振興委員もそうですが、各種団体の役職も受けられなくなってしまった会社もあります。今をしのぐことができない会社が増えている状況においては、「凡事徹底」も理想論のような気もしてしまいました。
でも、議員としては、当り前の事をきちっとこなしながら、一歩一歩実績を積み重ねていく大切さを充分に感じています。
急いで、商工会議所に向かう途中、車が溝に落ちている光景に出くわしました。知り合いの方ではないか、気になり、車から降りて確認に行きましたが、すでに運転されている方はいないませんでした。
何事も焦らず、慌てず、事故を起こさないよう気をつけなければと思いました。