景観実務講習会

 お盆に入りましたが、市役所は休みではありません。12日、静岡県が主催する平成21年度第2回景観実務講習会が富士交流プラザで行われており、都市計画審議会の委員でもあるので勉強に行ってきました。

プログラムとしては、話題提供として、
1、「熱海市の野外広告物行政への取組み」
2、「牧の原茶園・空港周辺地域景観協議会野外広告物デザインルール検討」
講義として、富山大学芸術文化学部武山良三教授の「景観広告のデザインの考え方と事例」と3時間の講習でありましたが、案内を頂いた時に、富士市の景観形成について取組みが始まっていたので、時間を割いても聞きたい内容でもありました。

 其々興味深い話ではありましたが、特に武山教授の講義は、写真事例が示された説明であり、大変わかりやすく景観広告のデザインの考え方は都市のブランド力に係る重大な事であり、地域にあった戦略が必要となってきており、広告主、市民、業者、行政、が連携した中で景観形成に貢献できるシステムを構築していく必要性が話されました。屋外広告物については、機会があった時に書きたいと思いますが、都市間競争が激化していく中では、景観形成についてはしっかりとした考えを持たねばと思っています。

 たまたま、講習会に出かける前に、市役所で、新たな富士市景観計画の「富士市景観形成ガイドライン」が配布されました。これは、富士市では富士山を背景とした美しい景観を形成するために平成4年3月に景観づくりの基本的指針となる「富士市都市景観形成ガイドライン」を策定していますが、平成16年の景観法を含む景観緑3法が公布され良好な景観形成の為の総合的取組みが可能となり、積極的に景観行政に取り組んでいく為に、景観基本計画の改定作業を進めており新たに、見直し景観ガイドラインが策定され直された訳です。
 富士市は今までにも、景観形成の為に煙突の撤去を推進する「煙突撤去モデル事業」を実施していますが、富士山の世界文化遺産を目指す中では、地域戦略として益々、無秩序な形態や色彩の大規模建築物や屋外広告への景観へ対応方策が必要となってきています。
 講習会を受ける前に、新たな景観計画をじっくり目を通してから講義を受ければもっとリアルに富士市の問題もわかったのかも知れませんが、今回の講習で、改めて景観の課題や景観法を踏まえた中で、自分なりに考えるきっかけになりました。