20年11月一般質問

11月定例会一般質問No1
自転車等の放置の防止に関する条例制定について
更なる緊急経済対策の取り組みについて

お許しを頂きましたので、私は先に通告してあります、自転車等の放置の防止に関する条例制定についてと更なる緊急経済対策の取り組みについての2項目について質問をいたします。それでは、最初の1項目目の自転車等の放置の防止に関する条例制定について始めさせて頂きます
自転車は手軽で近距離の移動に有効であり、地球温暖化の原因である2酸化炭素をほとんど排出せず環境にやさしい乗り物として見直され、市が進めている車社会からの脱却においても、その利用ニーズは増加傾向であると思われます。自転車は1キロから5キロ以内の短距離の移動においては、鉄道や自動車を始めとしたどの手段よりも所有時間が短く都市交通として最も効率的な移動手段でもあり、買い物や通勤、通学においても多くの方が利用されている現状でもあります。
自転車利用が増える中では、特に、鉄道公共交通を、通勤、通学に利用するにあたり、そこまで来る手段として、自転車や原動機付自転車及び自動2輪車でくるのが実情であります。現在、富士市における鉄道交通体系は、JR東海道新幹線、JR東海道線、JR身延線及び岳南鉄道4路線で構成されています。JR東海道線本線については富士駅、吉原駅、東田子の浦駅及び新たに、富士川駅が加わり4駅が設置されており、このうち富士駅についてはJR身延線が、吉原駅には、岳南鉄道が接続しています。岳南鉄道は、本市の中心市街地東側から、市東部に広がる工業地や住宅地を走る市内完結型の鉄道であり、ジャトコ前駅、吉原本町駅など10駅が設置されています。自転車等を利用している通勤通学者が駅近くの路上に、自転車等を止められると歩行者への通行障害や事故の原因となり、また、景観上も良くないとし、JRの駅周辺には、無料の駐車場が13か所整備されて放置自転車等の抑制をおこなっています。
しかしながら、駅前においては、駅利用者の自転車駐車場も設置されていますが、駐輪場に入れるのが面倒だと思っているマナーの悪い通勤通学者も多く、また、駐輪場から、あふれた自転車や原動機付き自転車が歩行者のための通路をふさいでしまっているという問題も指摘されています。とりわけ、JR富士駅周辺においての放置自転車問題は、議会においても予てより、取り上げられており、いろいろな対策を取ってきています。しかし、未だ、放置自転車等が置かれている状況があり、県が管理するJR富士駅北口前の一般県道富士停車伝法線沿いの北側歩道上には自転車等が駐輪し、歩行者の通行に支障が生じており、新聞への投書や苦情が挙がっています。本年においても市や県、警察署と連携し、対策や措置をとっていたようですが、長期間の放置自転車に関しては、一定の成果が挙げる事は出来ているものの、日中、また、夜間に駐車する、自転車等に対しては根本的な解決には至っていないのが実態であります。
放置自転車等の対策については、JR沿線の近隣自治体は勿論のこと、多くの自治体では、鉄道駅周辺や人通りの多い商店街などを「放置禁止区域」と定め、違反自転車の撤去作業を行っています。「放置」への対応方針を定めた法律は、通称自転車法(自転車の安全利用促進及び自転車等駐車対策の総合的推進に関する法律)と呼ばれるもので、規則の詳細については、各地方自治体が条例によって定めています。しかしながら、未だ、富士市においては、この放置自転車等の防止に関する条例がありません。
JR富士駅からJR新富士駅の接続も進められていく富士市においても、また、中心市街地への活性化を進めていく上では、人が集まる場所になればなるほど、路上に放置される自転車等は通行の障害や景観の阻害となり、大きな問題となる事が予想されます。本市のバリアーフリー化を進めていく中でも、自転車の駐車秩序の指導や撤去の根拠となるルール作りが必要であると思われ以下の3点を質問致します。

1点目として、市営駐車場はありますが、放置自転車がある状態が続いている中では、自転車利用の環境の在り方についてどのように検討されているのか
2点目として、現在の市営駐輪場の利用状況はどのようになっているのか、自転車以外の原動機付自転車の利用が増えている中では、今後の駐輪場の増設の必要性についてどう考えているのか、駐輪場での放置自転車対策はあるものの、駐輪場以外の放置防止及び放置自転車の撤去について対策はあるのか
3点目として放置自転車等の根本的解決を進める上でも、放置自転車等放置防止条例の制定を望むがいかがかでしょうか
の3点をお聞きして、次に2項目目の、「さらなる緊急経済対策の取り組みについて」に移らせていただきます。

世界経済は、平成19年のサブプライム問題以降、原油、原材料価格の高騰など大きな混乱が続いており、9月半ばのリーマンブラザーズの破綻をきっかけとした金融不安が金融危機となり、世界経済が急減速を始め、それを受け日本の実体経済の悪化が目立ってきました。景況感は最悪の中、主要景気指数の悪化ははっきりと表れており、100年に1度の不況に見舞われ始めたと騒がれ始めました。今後、企業活動がどこまで停滞するのか予想ができにくく、雇用状況の悪化は、失業者の増加に繋がり、市民生活にも大きな影響を及ぼすこととなります。国においては現在、緊急的な経済対策や雇用対策に対しての政策を打ち出し始めています。
県下、有数の工業都市である富士市でも、企業収益の悪化は税収にも反映されると共に、雇用環境の悪化は市民生活にとっての重大な問題として捉えなければなりません。
富士市においては中小企業向けの制度融資が今までもありましたが、この議会におきましても、市独自の緊急経済対策として、売り上げの減少や原材料等の高騰に直面している中小企業等の資金調達の支援策として、経済変動対策貸付資金の利子補給を0,8%とし、126万円の補正予算を組み1月5日よりの予定の貸付金制度を実施するなど対応は見られます。しかし、政府機関、日銀、あらゆるエコノミストの見解においても、未曾有の景気悪化が予想される状況においては、景気悪化は今後とも進むとされています。100年に一度の津波と言われる不況に見舞われている状況下において、市民や企業の不安は広がっているのが実情だと思われます。今後とも更に、国や県の経済対策も出されてくると思われ、その経済対策の整合性を図りながらも、変化に対応する為の総合的、機動的な体制が必要とされます。更なる、変化に対応した中で、市独自の経済対策を実施し、市民生活の安定と地域経済の下支えを担っていかなければならないと考え以下4点について質問を致します。
1点目は市として市内中小企業の業績、雇用状況、資金調達の把握はどのようにされているのか、また、市としての、今後の経済動向についての分析はどのようになされているのでしょうか、
2点目として、景気後退に伴う中での制度融資の利用状況及び、更なる中小企業への支援対策はあるのでしょうか
3点目は、市民生活に関わる雇用状況の悪化による雇用削減や派遣、契約社員等の打ち切り、経営破綻による失業者の増加が予想されが、雇用促進に向けた対策のお考えはどのようなものか
4点目として、富士市で行える有効な緊急経済対策を速やかに取り組み、短期、中期的に総合的、機動的な取り組みを進める為の金融機関、職業安定所、商工会議所、農協等の各界や庁舎全域の各部局、連携した緊急経済対策本部(仮称)の設置の必要性があると思うがいかがか考えるかの4点をお伺いして、一回目の質問といたします。

20年9月一般質問

「1、循環型まちづくりの推進について」
「2、東部地域の遊水機能の維持回復について」

お許しを頂きましたので、私は先に通告しています、「循環型まちづくりの推進について」と「東部地域の遊水機能の維持回復について」の2項目についての質問をいたします。
まず1項目目として、「循環型まちづくりの推進について」ですがあまり多くの人には知られてはいませんでしたが、富士市におきまして、菜の花定着実証モデル事業として、県内における菜の花の栽培の定着実証、遊休農地対策、農業側から魅力ある環境・景観づくり等の農業の果たす役割についての情報発信、資源リサイクルの試みによる環境保全・循環型社会形成に対する住民や子供たちの意識向上を目的とする県の委託事業である「ふじ菜の花プロジェクト」を市の農政課が窓口となって、進められていました。これは、富士農林事務所と富士市が連携して行われた事業ですが、「ふじ菜の花プロジェクト」は平成18年度からの2年間の遊休農地等を活用した菜の花循環事業であり、県で進めている菜の花のバイオマス利用の一つとして県内7つの農林事務所で展開され、14か所場所で取り組んでいました。農業従事者の減少に伴い、遊休地が増加傾向である為の対策でもあると思いますが、この菜の花プロジェクトの基になる仕組みとして、今では、全国的に知れ渡っている東近江市(旧愛東町)においての取り組みが基となっています。愛東町(現東近江市)で1998年に「菜の花プロジェクト」が始まったのですが、その仕組みとしては、まず、転作田・休耕田で菜の花を栽培して収穫し、搾油して菜種油にします。その油を各家庭や、学校給食で使い、また搾油時にでた、油粕は肥料として使います、そして、廃食油は回収して、石鹸や燃料にリサイクルするという一連の循環サイクルです。この資源循環型システムが、地域活性化モデルとして着目され、各地域で共感を呼び、あっという間に、全国150か所以上に広がっていきました。現在、全国47都道府県中、44都道府県で何らかの活動が展開されています。それに基づいて、静岡県でも、菜の花の環を拡大推進していくことに力を入れ始め、庁内に「菜の花資源循環協議会」というしっかりした組織を作っています。今回の「ふじ菜の花プロジェクト」に関しても、遊休農地の利用ではありますが、循環事業として、この仕組みを構築するためのモデル事業であると思います。
一方、行政とは別ではありますが、商工業者から集まる経済団体である富士商工会議所でも類似した循環型事業として、ひまわりを使っての「花エコプロジェクト」を行っています。この事業につきましては、遊休地の利用という側面からではなく、商工会議所で進めている富士市のイメージアップを図るための富士ブランドの事業の一環の中で、富士山と花を使っての景観形成を主にしての取り組みとして始めました。地域資源を有効に活用し、景観作りを進め、身近なところから 地球温暖化などグローバルな環境問題の解決を目指しながら進められており、菜の花ではなくひまわりでありますが、同じエネルギー作物であり、考え方は類似しています。循環型のまちづくりを進めていく上で、類似した事業を行っていますので、そういうものを活かした中で、今後、行政と連携、協働し、観光面からも持続可能な環境や経済システムの構築は必要であると考え次の3点の事について質問をいたします。
まず1点目としては、「ふじ菜の花プロジェクト」の取り組みと成果、今後このモデル事業を富士市ではどのように活かしていくのかを伺います。
2点目としては、商工会議所が現在、富士ブランドとして進めている事業の中で、事業主体は違いますが、「菜の花プロジェクト」と非常に類似した事業で、ひまわりを使った「花エコプロジェクト」について、市はどのように関わっているのかお聞かせください。
3点目として、市が進めている観光交流の一環として、花を使っての資源循環型まちづくりを進めていく事は、富士市のイメージや情報発信としても、効果的であると考えるがどのように考えるかを質問いたします。
次に2項目目として、「東部地域の遊水機能の維持回復について」に移らせていただきます。東部地域の治水問題に関しては、昨年、台風4号により、住宅の床上、床下浸水、倒木、土砂崩れなどの大きな被害を出した後、行政側で問題点を把握した中で、多くの施策を進めてくれています。富士市の東部地域の水害常襲地として、全国的に名前が通ってしまった江尾地域においては、区長を始め役員の皆様で、毎月25日水害対策会議を開き、県土木事務所、農林事務所、市河川課、農政課、NEXCO中日本が交わった中で治水対策に取り組んでおり、地域住民の危機管理や意識向上に繋げています。昨年の被害後の対策として進められた、浚渫や一部護岸改修や護岸のかさ上げや現在、使用できる貯水池機能の改善も図られ効果を上げていると考えられます。また、県農林事務所で取り組んでいる湛水防除事業においても、江尾江川に2基の貯水池建設が進み、ゲートポンプ2基の内、一基が江尾江川側の設置が前倒しで進んでいるという状況もお聞きしており待ち望んでいます。万騎沢の江尾江川にかかる護岸改修もこの9月補正予算で組まれ、工事着手ができるよう進んでいます。多くの対策が進んではいることは地域住民にとっても感謝している事ではありますが、地球温暖化に伴う台風、豪雨、本年、話題となった、ゲリラ豪雨の多発ともに、更に、開発が進んでいく中では、現在の対策だけでは不安もあります。本年、富士市において、7月4日には時間雨量112ミリという観測史上最大の数字が記録され、東部地域もそうですが、青葉台、吉原、伝法地区等市内全域で被害が発生してしまいました。
総合的の治水対策として、河川改修・流域対策・被害軽減対策がありますが、流域対策には保水地域、遊水地域、低地地域に分けられます。遊水地域には、市街化調整区域の保持、嵩上げ盛り土の抑制、営農環境の改善とあります。
東部地域の治水対策に対しては、最終的には、沼川の水を海に流すために石水門の拡幅にまで行きついてしまいますが、現状では、特に水田湿地帯の遊水地の機能回復や沼川の河川改修が求められています。
特に、東部土地改良区は水田・湿地帯が広がっていたことから、降雨による流出の自然遊水機能を有していましたが、近年、農業環境の変化に伴い、盛土、嵩上げ等の形状変更が進み、自然貯留分が、低平地全体に波及するため、大きな影響を及ぼしています。東部地域において、昨年は台風4号が大きな被害をもたらし、本年7月4日にも、被害は、縮小はされてはいるものの道路の冠水による交通網の寸断が酷く、雨が降ると被害や影響が出る状態は、道路整備を進めていく上でも、支障をきたす為に、東部地域の自然遊水機能の維持と回復が求められると思い、以下の2点を伺います。
まず1点目として、東部地域において、昨年の台風4号の被害以降、多くの治水対策が進んでいます。本年7月4日に時間雨量112ミリという記録的な大雨に対してこれまでの対策はどう有効に働いていたと評価判断しているかお聞かせください。
2点目としては自然遊水機能の維持回復において東部土地改良区は、水田湿地帯での自然遊水機能による治す効果は徐々に薄れつつある現状の解決策と、雨が降ると東部土地改良区に関わる市道の慢性的な冠水状況をどのようにどのように考えるかお伺いして、1回目の質問といたします。

20年6月一般質問

青少年をとりまく情報環境整備について
「地域児童見守りシステムモデル事業」の報告について

お許しを頂きましたので、私は先に通告しています、青少年を取り巻く情報環境整備についてと「地域児童見守りシステムモデル事業」の報告についての2項目について質問致します。
まず初めの一項目目として、青少年をとりまく情報環境整備についてですが、現在は、携帯電話やインターネットによる情報が瞬時に取得でき、また不特定多数の人達から、情報の取得や交換ができるために、多くの人が利用しています。しかしながら、携帯電話やインターネットによる情報環境は著しく進化し、便利さの裏側に潜む、危険が表面化してきています。情報環境においてのネット社会の歴史は、わずか15年位で間に技術の急速な進歩で、変化してきた一方で、ネットを悪用した、犯罪が多発する新たな社会問題が発生しています。ネット社会の負の側面が、今後、急激に増加し、子供達に悪影響を与える可能性が高くなってくと考えられ、対応が国に求められている状況でもあります。
社会が変化していく中で、いろいろな環境変化が進んでいる状態があります。たとえば、携帯電話が普及する前までの、外へ出た時の連絡手段として、公衆電話がありましたが、携帯電話の普及に伴い、街の中において、採算性が合わない公衆電話に関しての撤去作業が進んでおり、新たな設置という状況はなく、今後とも急激な減少方向に進んでいきます。これは、携帯電話をもたない、子供や高齢者等、社会的弱者にとって、不便になっている環境でもあります。その中で、学校においても、家への連絡手段として、公衆電話がありますが、今後、撤去されていく方向性であり、子供が、親への連絡方法がなくなる恐れがあります。環境変化に伴い、保護者にとっても子供への安心な連絡手段として、携帯電話を与えざる得ない状況があると思われます。実際、全国の小学5年生と中学2年生を対象に、2007年11月に行われた、「子供とメディアに関する意識調査」においても、携帯電話を持っているのは、小学校5年生で19.3%中学2年生で42,9%であり、また、小5中2とも8割がパソコンを利用していると報告されています。高校生では、ほとんどの子供達が利用しているのも事実です。富士市では、小、中学生に対しては、今までの「携帯電話はもたせない」という方針はあるものの、実際は使用が進んでいる環境があると考えられ、携帯電話の利用や所有については、保護者任せだけではなく、学校においても取り組まなければいけない課題であると考えられます。
更に、情報ネット社会の広がりは、現在、社会問題となっている、中傷メール、学校裏サイトやプロフなど、ネット上によるいじめが急激に増えている状況は、見逃せない状態でもあります。ネット利用者は、年々増え続けており、ネットの世界においては、親や教師が知らない所でいろいろな情報が飛び交い、管理できず、フィルタリグなどの規制もありますが、求められる事は、使用する青少年のモラルにかかわる所が重要とされ、情報活用能力や対応力の指導を強化しなければなりません。今後、情報環境整備を進めるためにも、通信業者だけではなく、保護者、学校、地域、行政、警察等の各種団体の連携が重要であると考えます。問題が起こってからでは遅いので、あらかじめ手を打つことが重要でありますが、携帯電話やインターネットの使用は、更に加速度的に増えていくとされ、国や県の指針もありますが、各自治体独自の青少年を取り巻く情報環境整備が急務でありますので、次の点に対して伺います。
1点目として、公衆電話がなくなる方向性についての対応はまた、学校への携帯電話の持ち込みについての指導はどのようになっているのか
2点目として、富士市において、小、中学生の携帯電話等について実態についてどのように把握しているか、また、高校についてはどうか
3点目として、パソコンの使用が進んでいる中で、学校での情報モラルについての取り組みやパソコン、インターネット、携帯が重要な情報手段となっているので子供への情報リテラシーを身につけさす取り組み及びメディアリテラシーいわゆる情報を正しく評価する能力を養わせる教育の推進はどのようになっているのか
4点目として、インターネットの普及は、仮想空間の中では、誰でもが加害者や被害者になることがあり、24時間365日いつでも、いじめが起こっていてもおかしくない情報社会においての表面化しにくい、いじめに対しての取り組みはどのようになっているのか
5点目として情報環境に対して、子供の有害環境から守る為の対策や携帯電話の中傷メール、有害サイト対策を含めた上での、富士市独自のアクションプランやルール作りの取り組みが必要と思うがいかがか、
パソコンにしても、携帯にしても親が子供に買い与えている以上、親の責任が問われる訳ですが、目まぐるしい変化の中では、親も状況にはついていけない状態があり、親だけでは対処できない状況があります。学校側からの保護者に対しての啓発活動はどのようになっているのか
また、今後、ますます深刻化していく問題が考えられる以上、学校だけ、PTAだけでとか、通信業者に任せるだけというような考えでなく、関係諸団体で情報対策連絡会(仮称)を組織し、各団体で連携した勉強会や情報交換の実施をすべきと思うがどのように考えるかをお伺いします。

次に2項目目として、「地域児童見守りシステムモデル事業」の報告についてですが、子供たちが犯罪に巻き込まれる悲惨な事件が、後を絶たず、地域における子供の安全確保が求められるまちづくりを進めなければいけない中、子供見守りシステムの取り組みが、全国で、富士市をはじめ16カ所で実施されました。これは、総務省が、ICT、いわゆる情報通信技術を利用し、地域において児童見守りシステムモデルの構築、運用評価等を、地方公共団体等に委託し、その成果を、全国に普及させるのが目的で行われました。この事業に関しましては、国で行う実証実験という事もあったのですが、富士市で行うにあたり、応募期間の短さがあり、対象者を選別にあたる公平さや準備期間がない為に課題が多く有ったため、事業採択が見送られた中、富士市のまちづくり事業を展開しているNPO法人であるコミュニティシンクタンク富士が提案し、採用され安心・安全確保の実証実験を総務省から、6440万円の委託費を受けて平成20年3月2日までの期限で行われました。
事業の内容としては、対象を、富士市立吉原小学校に通学する児童の小学3年生118名、富士市立大渕第一小学校へ通う遠距離通学の一部児童の68名、並びに富士市福祉キャンパスふじやま学園の知的障害児の中で、静岡県立富士養護学校、富士市立大渕中学校、富士市立大渕第一小学校に通学する児童46名の230名を対象者とし、対象地域を、吉原地区と大渕地区の2地区で行いました7。事業を展開するにあっては、コミュニティシンクタンク富士を中心に行政、学校、PTA地域で活動している12団体と連携して、「ふじ児童見守り隊協議会」を設置し、地域の安全作りを進める支援体制の構築を図る事を計画し、体制作りに当たっては、「まちの駅」事業を全国的に展開している、地域交流センターの協力を得て、体制作りの為のワークショップを実施いたしました。
この事業の目的として、児童にICタグ及び、GPS携帯電話を持たせ、通学時に所持している、ICタグ、GPS携帯電話からの情報を管理センターで検索し、緊急時には管理センターから地域のサポート隊に応援を求め児童の安全確保を、ハード面から、児童の登下校並びに通学路の行動を管理センターで把握し、ソフト面として、人為的な面からも安心安全を確保する為に、市民から成るサポート隊員に知らせ、救出、情報収集するシステム作りを進めました。
富士児童見守り隊協議会として、3月21日に「地域全体でつくる児童見守りシステムモデル事業」の成果報告書の概要版が作成、提出されました。この事業に関しては、通信事業としても高く評価されていますが、今回、行政においての事業主体のモデル事業でなくとも、国の施策の中で富士市の中で実践地域として取り組んでいる以上、活用方法をどのように考えていくのか。次の2点について伺います。

1点目として、報告書をどのように検討なされたのか、また、評価しているのか
2点目として、全国で富士市以外にも15か所で実証実験が行われていましたが、今後、新たな、防犯対策に対しての考え方はどのようなものかをお伺いいたします。
以上の2項目についてお伺いして、1回目の質問とさせて頂きます。

20年2月一般質問

「桜で彩る富士山」名所づくりの推進について
 富士市育英奨学条例の見直しについて

お許しを頂きましたので私は、先に通告いたしました、2項目について質問をいたします。
まず初めの一項目目として、「桜で彩る富士山」名所づくりの推進についてお伺いします。
2007年1月、富士山は、予てより進められていた世界文化遺産の暫定リストに登録されました。富士山がもつ、気高さ、美しさ、崇高さと高い文化性と深い精神性をもつ文化的景観がみなされての事です。自然遺産ではなくても、文化遺産の候補に挙がったことには、周辺市町村に住む富士市民にとっても、大変喜ばしいニュースでした。文化遺産登録にむけ、文化財の構成資産候補も決まり、発掘調査作業等、事業推進が進められています。また、各地域においても、シンポジウムやイベントも開催され続けられており、世界遺産への動きは、本格的になってきた状態です。それに伴い、この秋から、富士市を含む、富士山を取り囲む、市町村がご当地ナンバーとして創設を要望してきた、「富士山ナンバー」も導入され、多くの車が富士山ナンバーのプレートに変更されていく事も予想されます。そして、来年3月には、静岡富士山空港も開港し、県内外はもとより多くの外国人も訪れやすいエリアになり、富士山を取り巻く周辺は、大変慌ただしい状況になってきています。
 産業観光都市を目指す富士市においても、多くの人が訪れる魅力あるまちづくりを進めていく上では、富士山を活かしたまちづくりは、誰でもが考えている必要不可欠な事柄です。富士市は、東京へ140キロ、大阪へ400キロの位置にあり東海道新幹線、東名高速道路と国道1号線等が市内を通り、車で首都圏まで1時間半と、交通網が発達しており、大変便利な位置にあると言えます。また、温暖な気候、緑あふれる森林、豊かな水と自然にも恵まれた中で、豊富な水を利用した製紙を中心とした工業都市として栄えてきました。あまり、知られてはいませんが、緑と水の源泉である森林面積は、市全域、21,410ヘクタールのほぼ半分の10,565ヘクタールが森林であり、住宅地の約3倍の面積を有する森林のまちでもあるといえます。そして、何よりも、富士山がきれいに見えるまちです。しかしながら、観光面からみると、富士山エリアには多くの人が訪れてはいますが、富士市には、観光資源や観光のポイントが少ないのが現状で、富士山はきれいに見えるものの、観光客にとっては通過する街であり、市外の人にとっては、富士という名前は知っていても、印象の薄い街であると考えられます。観光としての話題性も乏しく、世界遺産の登録が進んでいる中においても、構成資産候補もない状況です。4月から、観光ビューローも開設されますが、今後、人が誘致できる場所の創造も求められています。
 一方、県では、富士山の文化的景観を意識した上で、富士山の眺望を配慮した「桜の名所」づくりの整備指針となる「桜で彩る富士の景観づくり基本方針」を策定しました。基本方針には魅力ある新たな桜の名所づくり、冨士山を一体とした名所づくり、静岡県らしい景観づくり、冨士山の自然や森林景観の保全、冨士山と桜の双方が奏でる美しさのPR,協働による景観活動が柱になっています。この方針に基づき、平成20年度より市町から桜の名所づくりの候補地を募集し、富士山周辺で桜の名所の具体的な整備プランの策定や地域住民の活動支援に取り組みます。
 これをうけて、周辺市町の取り組みも始まり始めています。富士市でも、富士と名前が付いている以上、なんとしても、これを機会に新たな人が集まる観光スポットの創造や豊かな自然を活かした、環境保全を含めた上での、富士市ならではの、富士山と桜が共演する景観や名所づくりに取り組むべきと考へ、次の2点の質問をいたします。
1点目として、富士山世界遺産登録が進む中で、「桜で彩る富士山」の名所づくりに関して、富士山がきれいに見える場所に位置する市としてはどのように考え、進めていくのかお伺いします。
2点目として、地域においても多くの桜が見える場所は、ありますが、300本から500本程度です。富士市が、新たに桜の名所づくりを考えた時に、観光の目玉となるべく桜の名所を創造する必要があります。多くの地域でも、この名所づくりに取り込んでいる以上、桜の名所の条件の一つとして挙げられる、ボリュウムが問題となりますので、大きなエリアで沢山の桜を植える必要があります。それを踏まえると富士市において可能性がある場所として、森林が広がる富士山麓が考えられます。森林整備も求められている内山財産区を含む、市の所有林に、桜の郷として、環境保全を含んだ上で、全市的に、大々的に取り組みができないかの2点をお伺いたします。
続きまして、2項目として、富士市育英条例の見直しについての質問に移らせていただきます。人づくりを考えた時、次代を担う子供たちのその基礎力を身につける教育機会の充実がなにより求められています。しかし、社会経済情勢の急激な変化による格差社会の移行が進み、子供の教育にも影響が懸念されはじめています。中小零細企業が多い富士市においても、経済情勢は決して良好な状況ではなく、親の経済力によって、子供の教育環境進路が左右されてしまう現実があると思われます。将来に対して、希望や意欲をもって学習している子供達が、努力しても報われないと諦めてしまう事が指摘されており、一部では希望格差が顕在化しているという声もあります。子供の能力を発揮させる事ができる環境、将来に向かって、希望を持ちながら学べる社会である富士市にしていくよう進めていくべきであります。富士市育英奨学条例の奨学金制度は、いかなる家庭状況においても、勉学の意欲を持つ子供に対して、均等に学べるチャンスを与え、将来を担う子供達を支援していく制度と考えています。昭和27年より、奨学生制度は、始まり昭和42年の合併に際し、条例化され、毎年、多くの奨学生が利用し、勉学に打ち込む事に役立てています。
富士市のこの制度は、多くの自治体と違い、貸し付けではなく、返済する事をしなくて良い、給付という形をとっており、この制度を利用している、子供にも、保護者にもたいへん感謝されていることだと思っています。しかし、現在は、昨年より、1学年20名の枠が25名になり、その他にも、同様に給付という形の奨学金を与えている、吉原ロータリーで4名、岳南ライオンズクラブ2名の合計31名になりましたが、不採用になる子供もあります。奨学金額は昭和62年より、ひと月1万円の金額はで、今まで22年も据え置きの状態でもあります。富士市育英奨学金は、貸与という形をとらず給付という、大変に有意義な制度でありますので、利用する、しないは別として、他市とは違う奨学金制度に対しても、多くの市民に、この制度については、理解し、知ってもらう事の必要もあります。時代や経済環境の変化が、近年著しい中において、大変良い制度でありますが、富士市の将来を担う有為な人材を育成する為には、更なる充実を図らなければいけないと思っています。現行の制度は今の社会状況にあっているのか、また、合併が11月に控え、奨学金制度が違う、富士川町の子供達も市民となりますので検討をしていかなければならないと思い、次の2点の質問をいたします。
1点目として奨学金制度の利用状況及び給付した子供達に対しての成果はどのような状況であるのかお伺いいたします。
2点目としては、制度の見直しの検討はどのようになされているか、適用基準、選考方法、奨学金額、適用枠についての2点をお伺いいたします。
以上の2項目についてのお伺いをし1回目の質問といたします。